2004 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界二酸化炭素染色による屈折率傾斜光増幅ファイバーの創製
Project/Area Number |
15550181
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
堀 照夫 福井大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90092832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久田 研次 福井大学, 工学部, 助手 (60283165)
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Keywords | 超臨界二酸化炭素 / プラスチック光ファイバー / 有機色素 / エントレーナー / 膨潤 / 光増幅 |
Research Abstract |
本研究では、ポリマー光ファイバー(POF)増幅器の新規な創製法の確立を目的に、従来のようにファイバー形成時に色素を導入するのではなく、ファイバーの後処理工程において屈折率傾斜と色素導入を行う調製法として、超臨界二酸化炭素を使用した処理工程について検討した。 まず、取り扱いの簡易な素材として、ポリエステル(PET)あるいはポリプロピレン(PP)などの合成繊維布帛を選択し、染色の最適化を行うことで、POF染色への予備実験とした。超臨界二酸化炭素を用いたPETおとびPP布の染色においては、染料の種類、染色温度、時間、減圧速度等の染色速度への影響を検討した。また、染料の超臨界二酸化炭素中への溶解度、PETおよびPPの超臨界二酸化炭素中での膨潤度も測定し、染色速度との関係を明らかにした。 次に、有機色素としてローダミン6Gを選択し、ポリエステルおよびポリプロピレン布帛で得られた結果を元に、光ファイバー内への色素導入の最適条件を検討した。結果、POFの外観は処理条件に大きく影響し、高温度、高圧力および速い減圧速度ではPOFが発泡あるいは変形する傾向が見られた。また、色素注入の際に、種々のエントレーナーの添加効果を調べたところ、メタノールを添加することで色素の導入量が高くなることを見出した。ローダミン6Gを導入したPOFの光物性を調べたところ、内部に染着した色素の発光が見られ、有機色素レーザーおよび増幅器への応用が示唆された。
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