2004 Fiscal Year Annual Research Report
ZnMgTe光閉じ込め材料を用いたZnTeベース純緑色発光デバイスの高輝度化
Project/Area Number |
15560010
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小川 博司 佐賀大学, シンクロトロン光応用センター, 教授 (10039290)
|
Keywords | ZnTe / ZnMgTe / 純緑色発光デバイス |
Research Abstract |
本研究では、新半導体材料であるZnTeを用いた高効率高輝度純緑色発光デバイスの研究開発を目標におき、高効率高輝度化のための光閉じ込め材料ZnMgTeの物性制御を試みることにより、ZnTeベース純緑色デバイスの高輝度化をはかることを目的としたものであり、これを達成するため、研究項目ごとに分担して研究を実施した。得られた成果の概要は以下の通りである。 ・低抵抗率p形ZnMgTe基板結晶の作製と物性評価:x=0〜0.3のMg含有量を有する燐ドープZn_<1-x>、Mg_xTe結晶をブリッジマン法により作製でき、その電気的性質、フォトルミネッセンス特性、吸収係数などの物性を明らかにすると共に、発光デバイスのための適切なMg含有量を決定した。また、良質なZn_<1-x>Mg_xTe結晶を得るための最適条件を確立した。 ・ZnTeベース多層膜の形成のための基礎研究:低抵抗率p形ZnMgTe結晶の平滑化を試み、市販のZnTe基板と同程度の表面粗さにまで達成できた。p-ZnTeエピタキシャル成長に関しては、Pの有機金属ドーピング材を用いることにより10^<16>-10^<18>cm^<-3>の範囲でキャリア密度を制御できる成長条件が確立でき、室温においてもフォトルミネッセンス強度の高い良好な薄膜結晶が得られた。p形ZnMgTeのエピタキシャル成長は、p-ZnTeのエピタキシャル成長とほぼ同一成長条件で良好な薄膜結晶が得られているが、目下Mg含有量の制御性を検討しているところである。 ・発光デバイスの作製と特性評価:電流電圧特性、発光スペクトル,発光輝度等の測定により、電極材料、表面処理、上記のエピタキシャル成長条件などを含む総合的な見地から、発光デバイスの作製プロセスの最適化を試みようとした。その結果、ZnMgTe材料の使用が高輝度化に有利であることを見出し、当初の目標が達成できた。
|
Research Products
(5 results)