2004 Fiscal Year Annual Research Report
長時間安定な負性電子親和力表面の実現と高輝度エミッターの作成
Project/Area Number |
15560019
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
本郷 昭三 神戸大学, 工学部, 助教授 (00029232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 俊夫 神戸大学, 工学部, 助教授 (40107983)
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Keywords | ダイヤモンド / 電子エミッション / 負性電子親和力 / セシウム / 電界電子放出 / NEA / MDS / TDS |
Research Abstract |
シリコン上に作成したCVDダイヤモンド上の(1)セシウム酸化物の安定性と(2)その系の光電子放出の安定性、(3)ナノダイヤモンドの電界電子放出特性を調べた。本年度の成果は 1)ダイヤモンド上の3層程度のセシウムは数ラングミーア程度の酸素の曝露で超酸化物となり、その後大気に曝露しても超酸化物そのものは勿論、系としても完全に安定であり、紫外線領域で高感度の安定な光電面となりうることを示した。1層のセシウムの吸着表面でも同様の傾向を示すが、数層程度の場合の方が仕事関数が最低となり、大きな光電流が得られる。 2)反応気体の圧力を従来我々のグループで採っていた42Torrから5Torrまで下げていくことで多結晶ダイヤモンド薄膜に含まれる個々の結晶のサイズをμmオーダーから100nm以下にまで減少させることに成功した。ホットフィラメントと基板間に電圧を印加することにより更にサイズの小さなナノ結晶の作成にも成功している。 3)昨年度はセシウムを吸着しその後大気に曝したダイヤモンド表面の電子エミッションを測定して、エミッションのスレシュホールドは0.16V/μm、エミッション電流は2.8V/μmで14mA/cm^2のものが得られた。本年度はセシウムを吸着させなくて電子エミッションのシュレシュホールドを3.2V/μmまで低下させ、電流密度も約4mA/cm^2のものを作成できた。このことから、このナノダイヤモンドの表面にセシウム膜を付けることで、更にシュレシュホールドが低く、電流密度の大きなエミッターができるものと期待できる。
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Research Products
(1 results)