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2004 Fiscal Year Annual Research Report

人口移動現象を表すエージェント・ベースド・モデルの計算機シミュレーション

Research Project

Project/Area Number 15560053
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

田畑 稔  神戸大学, 工学部, 助教授 (70207215)

Keywordsエージェント・ベースド・モデル / マスター方程式 / スケーリング・リミット / クラマース-モイヤル展開 / 人口移動理論 / フォッカープランク方程式 / 非線形偏微分積分方程式 / 非線形放物型偏微分方程式
Research Abstract

本年度は下記の2つの研究成果を得た:
1.効用関数がエージェント密度の線形関数である場合と,上に凸な2次関数である場合それぞれについて,人口移動現象を記述するエージェント・ベースド・モデルを構築した.これらのモデルは,人口移動を表すマスター方程式にマイクロ・ファウンデーションを与えることができる.またそれらのモデルに平成15年度に開発したスケーリングリミットの計算方法を適用し,時間変数とエージェントの総数が無限大になった場合に,モデルがどのように漸近挙動するのかを調べ,これらのモデルが定常状態に確率密度収束することを証明した.これにより平成16年度の研究計画のエージェント・ベースド・モデルの構築に関係する部分を達成することができた.
2.統計力学においては、クラマース-モイヤル展開を用いることにより,非線形偏微分積分方程式であるマスター方程式から非線形放物型偏微分方程式であるフォッカー-プランク方程式を導き出すことができる.しかしクラマース-モイヤル展開の収束の数学的に厳密な証明は高次項の評価が困難で,数学的にはほとんど結果が得られていなかった.そこで新たに有限クラマース-モイヤル展開を用いることにより,人口移動に必要なコストが十分に大きい場合に,人口移動理論に現れるマスター方程式の解が,フォッカー-プランク方程式の解と非常に近いことを証明した.この論文によって,人口移動理論における2つの重要な理論であるWeidlich-Haagの人口移動理論とHotellingの人口移動理論の整合性を数学的に厳密に証明することができた.これにより平成16年度の研究計画のマスター方程式に関係する部分を達成することができた.

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] The behavior of stochastic agent-based models when the number of agent and the time variable tend to infinity2004

    • Author(s)
      Minoru Tabata
    • Journal Title

      Applied Mathematics and Computation 第152巻・第1号

      Pages: 47-70

  • [Journal Article] The Fokker-Planck equation and the master equation in the theory of migration2004

    • Author(s)
      Minoru Tabata
    • Journal Title

      IMA Journal of Applied Mathematics 第69号

      Pages: 585-603

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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