2004 Fiscal Year Annual Research Report
機能創出型積層薄膜被覆材料の創成とその微視構造を考慮した健全性評価手法の確立
Project/Area Number |
15560070
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
星出 敏彦 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135623)
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Keywords | 機能性材料 / 薄膜積層材料 / 機械的特性 / スパッタリング / 健全性評価 / 微視構造 / 表面性状 / セラミックス |
Research Abstract |
本年度は,前年度に引き続き機能創出型積層薄膜被覆材料を創成して,その変形・機械的特性に関する実験データの拡充を行うことにより,以下の研究実績が得られた. 1.実験的検討の継続による基礎データの拡充 高周波マグネトロンスパッタリング装置を用い,基板として電子基板用ガラスを,被覆用ターゲット材としてセラミックス系のSiCおよびAl_2O_3をそれぞれ採用して,二層薄膜被覆材料を創成し,以下の2項に供試した. (1)成膜条件と積層薄膜の機械的特性に関する基礎データの拡充を図るともに,前年度において実験的に確認した機械的特性,すなわち被膜硬さおよび薄膜積層面を引張応力側に設定した曲げ負荷時の強度特性についてその再現性を検証した. (2)薄膜の気孔率や膜構造に関する情報収集にあたっては,前年度の2次元的計測に加えて,薄膜内の気孔の増大により電気抵抗が変化することを応用して,電気抵抗率の計測により薄膜構造の3次元的情報を取得できる方法論および手法を提示した.なお,被覆材に電気低抗の高いセラミックス系材料を採用したので,電気抵抗率の計測には現有の高抵抗率計を用いた. 2.微視構造と機械的特性に関する考察 前年度の基本実験および本年度の追試実験で得られた微視構造とそれに関係する定量的パラメータを新たに導出し,薄膜および界面の微視構造に起因すると考えられる機械的特性を解明した.二層薄膜被覆材料の表面粗さおよび表面気孔率を低減するためには,スパッタリング時間を短縮する成膜条件を採用すべきであることが判明した. 3.健全性評価手法の提案 上記(1)で得られた健全性評価の基礎データとなる被膜硬さおよび曲げ強度特性に着目して,微視構造との関連から健全性評価手法を提案した.
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Research Products
(1 results)