2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560071
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 英治 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30093313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元木 信弥 大阪市立大学, 工学部, 教授 (40221626)
今谷 勝次 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (70191898)
星出 敏彦 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135623)
琵琶 志朗 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (90273466)
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Keywords | 磁気音響効果 / 磁気音弾性 / 磁性体 / 超音波 / 非破壊評価 / 磁化 / 音弾性 / 電磁音響効果 |
Research Abstract |
鉄系構造材料や電磁機器に用いられる磁性材料が磁場中にある場合に、超音波横波の偏向方向と速度変化(磁気音響効果)を測定して、その磁化ベクトルの方向と大きさを非破壊的に測定する法を開発した。これは、磁気弾性結合効果によって強磁性体中に磁化が存在すると、磁化方向に磁気的および力学的に1軸異方性が生じ、それが超音波横波の伝ぱの変化をもたらすことを利用するものである。異方性媒質中の超音波横波は、その異方性方向および垂直方向に振動する偏向波に分解する。そのような板材に超音波横波を探触子によって送受信すると、二つの偏向波合成波の速度を検出することが可能で、探触子の振動方向を回転した場合の最大および最小の測定音速となる方向が磁化によって誘起された異方性の方向である。磁化の大きさは、あらかじめ求めた磁化方向に振動する横波の速度と磁化の大きさの関係を用いて推定することができる。 この手法を、2次元磁化装置によって着磁された低炭素鋼平板の磁化分布の測定に応用し、理論的な結果とよく一致することを検証した。開発された手法によって、従来では困難であった、構造物や機器中の強磁性材料中の磁化を非破壊的に検出することが可能となり、電磁構造物のより詳細な解析・設計に寄与するだけでなく、磁気的異方性をもたらす材料の各種損傷の非破壊評価の高精度化が可能となることが期待できる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鈴木孝明, 松本英治: "拡張Preisachモデルを用いた磁気力学的構成式の定式化(強磁性体の応力磁化効果)"日本機械学会論文集. 69A. 1649-1656 (2003)
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[Publications] Eiji MATSUMOTO, Yuji KOMAGOME: "Visualization of Invisible Defects in Typical Structural Elements by Piezoelectric High-Polymer Film"International Journal of Applied Electromagnetic and Mechanics. (印刷中).
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[Publications] Eiji MATSUMOTO, Hideaki FUNAOKA: "Improvement of Ultrasonic Flaw Images by Electromagnetic Acoustic Transducer"Proceedings of Electromagnetic Nondestructive Evaluation VI. (印刷中).
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[Publications] 白崎琢也, 鈴木孝明, 松本英治: "頃斜機能材料アクチュエータの挙動"日本AEM学会誌. (印刷中).
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[Publications] E.Matsumoto, S.Biwa, K.Katsumi, Y.Omoto, K.Iguchi, T.Shibata: "Surface Strain Sensing with Polymer Piezoelectric Film"NDT & E International. 37. 57-64 (2004)
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[Publications] 北村康幸, 松本英治: "磁気音響効果を利用した応力と磁化の非破壊評価"第12回MAGDAコンファレンス講演論文集. 239-242 (2003)