2006 Fiscal Year Annual Research Report
応力状態を制御するインテリジェント複合平板の最適設計に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15560074
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
芦田 文博 島根大学, 総合理工学部, 教授 (60149961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 誠一郎 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (80325042)
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Keywords | インテリジェント構造物 / 圧電セラミックス / 耐熱性構造材料 / 熱応力制御 / ステップ印加電位差 / 最適設計 / 国際情報交換 / アメリカ |
Research Abstract |
本年度は,1つの耐熱性構造材料層の上に複数の圧電セラミックス層が接着された多層複合平板において,アクチュエータ用圧電セラミックス層の表面に数個の電極が同心円状に配置された場合を対象に,昨年度までに行った熱応力の直接制御に関する研究で導かれた理論解,その理論解を基に確立された熱応力の直接制御法及び最適設計法を適応的応力制御問題に拡張した.その結果,構造材料層の自由表面に未知の軸対称媒質加熱分布が作用してセンサ用圧電セラミックス層の表面の数箇所で電位差が測定された場合に,関数近似された測定電位差分布から未知の媒質加熱分布を理論的に決定する熱弾性、逆問題の解析法が確立できた.次に,圧電セラミックス層が破壊しないように最大引張,圧縮及びせん断応力に制約条件を設け,媒質加熱分布の作用によって構造材料層に生じた最大熱応力を最小に抑制するためにアクチュエータ用圧電セラミックス層の各電極に印加すべきステップ電位差を決定する最適化手法が確立できた.さらに,構造材料層に生じた最大熱応力を制御する機能が最大限に発揮されるように,アクチュエータ用圧電セラミックス層に配置された電極の最適設計手法が確立できた.得られた数値シミュレーション結果より,複合平板の半径に対する媒質加熱領域の半径が0.5で圧電セラミックスが4層の場合,構造材料層の最大熱応力は最高で約30%抑制できることが示された.最後に,本研究の最終年度に当るため,これまでに得られた研究成果の取纏めを行い,研究成果報告書を作成した.
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Research Products
(2 results)