2005 Fiscal Year Annual Research Report
超精密Mesoスケール部品創成用マイクロファクトリのための高性能スピンドルの開発
Project/Area Number |
15560103
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
中尾 陽一 神奈川大学, 工学部機械工学科, 教授 (00260993)
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Keywords | 超精密工作機械 / スピンドル装置 / 静圧軸受 / 流体駆動モータ / メゾスケール / マイクロファクトリ |
Research Abstract |
本年度の研究実績の概要は次の通りである. (1)スピンドルの回転精度の測定 スピンドル先端に鋼球を取り付け,スピンドルの回転精度を測定した.その結果,3,000〜10,000rpmに渡って,回転振れは60nm以下であることが確認された. (2)静圧軸受用絞りの最適化 まず,微小な絞りを製作する方法について検討を行った後,直径の異なる微小な絞りを製作し,これをスピンドルの静圧軸受に取り付けた.各種条件で静圧軸受の支持剛性を測定し,最適な軸受絞りを選んだ.その結果,ジャーナル軸受の支持剛性は,300N/μm以上となった. (3)超精密メゾスケール部品創成用小型エアステージの開発 メゾスケール部品の超精密加工に適した小型エアステージを試作した.さらに,制御系も設計した.開発したステージの基本性能を測定した結果,位置決め精度が0.3μm,水平方向の真直度は0.05μmであった. (4)小型超精密加工システムの試作: これまでに開発してきたスピンドルと今回開発した小型エアステージを組み合わせることによって,小型超精密加工システムを試作した. (5)超精密加工メゾスケール部品の加工実験 試作した小型超精密加工システムを用いて,メゾスケール部品のダイヤモンド切削試験を行った.その結果,加工面は良好な鏡面になることを確認した. (6)今後の研究展開のための検討 実用化を考慮して,今度の研究展開について検討を行った.特に,スピンドルの回転精度をさらに向上させるために必要な問題点を明らかにするとともに,多様な加工にも適用できるように,回転角制御機能をもつ新しいスピンドル構造を考案した.
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Research Products
(5 results)