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2004 Fiscal Year Annual Research Report

マシニングセンターを用いた気中放電加工による超硬合金の高速加工に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15560108
Research InstitutionTokyo Metropolitan College of Aeronautical Engineering

Principal Investigator

吉田 政弘  東京都立航空工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (80220680)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 国枝 正典  国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90178012)
Keywords気中放電加工 / マシニングセンター / インダクタンス / 給電板 / 擬似サーボ / 高応答性サーボ機構
Research Abstract

超硬合金の加工では,鉄系工作物のように供給気体の酸素ガスとの酸化反応による加工速度の著しい向上が期待できない.気中放電加工で加工速度向上に影響を及ぼす要因の一つに加工メカニズムがある.つまり,極間に供給する供給気体による極間隙からの加工屑の排出の容易さが加工速度に与える影響は大きいと考えられる.すなわち,加工メカニズムが蒸発が主となる場合には生じる加工屑が微細なため,気体流による排出が容易となるため加工速度の向上が実現するが,加工メカニズムが溶融が主となる場合には,溶融部分の除去が気体流では困難なため溶融部分が工作物上面に残留可能性が大きいことが予想される.その結果,短絡が多発するため加工速度の著しい低下が生じる可能性が高い.加工メカニズムを蒸発を主にするには,放電アーク柱の電流密度を高くして電極と接する部分の温度を高温にして,しかも,溶融領域が成長する前にアーク柱を消沈させる必要がある.つまり,ピーク電流値が極めて大きくパルス幅が短い放電電流波形を用いる必要がある.本研究では,そのことを想定してパルス幅が短く高いピーク電流値が得られるワイヤー放電加工用の加工電源を用いて研究を行ってきた.しかし,放電が生じる箇所までの電流経路が長くインダクタンスの影響で,実際の放電で得られるピーク電流値は電源が出力できるピーク電流値の半分程度しかない.また,加工中に工具電極側面に付着する加工屑は,加工速度の低下のみならず加工精度に悪影響を及ぼす要因にもなっている.そこで,インダクタンスの影響を低減させ,かつ,工具電極側面に付着する加工屑の除去を行うために,放電が生じている極間に限りなく近い工具電極部分から直接給電が行える給電板を工具電極を挟み込むように取付けた.この給電板はエアーシリンダーによって工具電極軸方向に沿って上下に動くことが可能なため,適切なタイミングで給電板を上下に動かすことで工具電極側面に付着した加工屑の除去を行うことができる.給電位置の変更により,同じ電気加工条件の設定であってもピーク電流値は2倍以上になり,パルス幅が若干短くなった.これによって,加工速度の向上が見られた.しかし,酸化反応が期待できない場合の加工速度の低下は著しく,極間隙を適切に制御するサーボ機構を有しないMCによる加工では短絡の多発により加工速度を上げることができない.そこで,MCのプログラムを用いて擬似サーボによる加工を試みた.擬似サーボとは,例えばZ軸方向に加工を行う場合,そのまま指定された値まで電極を送るのではなく,微少量送ったら,工具電極を高速で戻し,再び,微小量送る方法である.その結果,通常の送りよりも安定した加工が行え速い加工速度がえられた.しかし,MCによるプログラムでは送り速度に限界があり,酸化反応が期待できない加工においてはMCであっても高速で極間隙を制御するサーボ機構が必要であることが明らかとなった.以上のことから,今後は応答周波数が2kHz程度の加工テーブルを製作して,これをMCに取付けて加工実験を行う予定である.

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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