2003 Fiscal Year Annual Research Report
大変形をともなう複雑形状物体周りの流体・弾性体の強連成問題の新解析方法の研究
Project/Area Number |
15560131
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
黒田 成昭 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70092608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 太 (有)フルイドテクノロジー, 研究員
朴 炳湖 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50323879)
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Keywords | 流体工学 / シミュレーヨン / 連成問題 / 大変形 / 同時計算 / 移動境界適合座標 / 複雑形状 |
Research Abstract |
数値流体力学は目覚しく発展しているが、その中で、最近は、構造物の渦励振振動や、バイオ流体関係などの関連で、流体・弾性体の連成問題に関する関心が高まってきている。本研究は従来困難であった大変形を伴う複雑形状の弾性体と流体の強連成の問題を解析する新しい手法の開発を目的といている。 流体・弾性体の連成問題は従来は、流体の解と弾性体の解を交互に繰り返し解いて行く逐次近似法が多く用いられてきているが、弾性変形が大きい場合には収束解が得られないことが多い。本研究では大きな弾性変形を伴う流体・弾性体連成問題の解析について、流体と弾性体を同時刻について解いていく「同時計算法」とよべる新しいアルゴリズムを提案した。本研究では、流体・弾性体連成問題の新しいアルゴリズムである「同時計算法」と、複雑形状まわりの流れの解析に優れた柔軟性が確認された「部分境界適合直交格子法」を移動境界問題に対応出来るように発展させ、両者を組み合わせることで、複雑形状、大変形問題の流体・弾性体の強連成問題解析のあたらしい方法を考案しプログラムを完成させた。 さらに、羽ばたき翼や円柱群の流体励起振動等いくつかの具体的問題に適用して、実用上の流体・弾性体の連成問題に充分対応できる事を実証した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Ohmi, F.Tanaka, S.Kuroda, K.Hirasawa: "Flight control of insects"Proceedings of the 9^<th> International Symposium on Artificial Life and Robotics (AROB 9^<th> 2004.1). Vol.1. 211-215 (2004)
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[Publications] H.Ide, S.Kuroda, H.Tanaka: "A study of fluid forces and flow fields around the wing of a dragonfl"4^<th> ASME/JSME Joint Fluids Engineering Conference, Honolulu. (Poster Session)No.22. (2003)
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[Publications] 天野信介, 松永一幸, 黒田成昭: "流体励起振動の抑制に関する研究"日本流体力学会年会2003講演論文集. 168-169 (2003)
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[Publications] 井出宏行, 田中太, 黒田成昭: "羽ばたき翼に発生する流体力とその周りの流れ場に関する研究"日本流体力学会年会2003講演論文集. 56-57 (2003)
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[Publications] 朴炳湖, 黒田成昭: "直交格子による移動境界問題の数値解析.516-517"日本流体力学会年会2003講演論文集. 516-517 (2003)
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[Publications] 岸本成義, 黒田成昭, 朴炳湖: "部分境界適合直交格子法の移動境界問題への拡張"第17回数値流体シンポジウム講演要旨集. 251 (2003)