2004 Fiscal Year Annual Research Report
大変形をともなう複雑形状物体周りの流体・弾性体の強連成問題の新解析方法の研究
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15560131
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Research Institution | The University of Electro-Ccmmunications |
Principal Investigator |
黒田 成昭 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70092608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 炳湖 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50323879)
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Keywords | 流力弾性問題 / 流体励起問題 / 大変形 / 複雑境界問題 / 部分境界適合直交格子 / 同時計算法 |
Research Abstract |
流体と弾性体の連成の問題は、多くの実用的な問題と関連しているが、その解析は比較的弾性変形量が小さい場合に限られてきた。申請者は大きな弾性変形を伴う流体・弾性体連成問題の解析について、流体と弾性体を同時刻について解いていく「同時計算法」とよべる新しいアルゴリズムと、直交格子法と境界適合格子を組み合わせた「部分境界適合直交格子法」を提案してきた。本研究では、上記「同時計算法」と「部分境界適合直交格子法」を流力弾性の連成問題に適応できるように組み合わせ、複雑形状、大変形問題の流体・弾性体の連成問題解析のあたらしい方法を確立することを目指す。さらに、いくつかの具体的問題に適用して、実用上の流体・弾性体の連成問題に充分対応できる事を実証することを目標とする。 前年度までの研究で基本的なプログラムが完成したが、本年度はさらにプログラムの改良を行うとともに実際の問題の解析を行い、本方法の信頼性・実用性を検討しながら以下のような現象の解明を行った。 1 流体を弾性体の連成の問題は移動境界問題であるため、先ず液体の移動境界問題に使用される各種の解法を検討し、その精度、信頼性の比較を行った。具体的には重合格子法、部分境界適合直交格子法、移動境界適合格子法、等を用いて流体の移動境界問題である振動円柱周りの流れ場の解析を行い、それぞれの手法の比較検討を行なった。 2 弾性支持された複数円柱群周りの流れの解析と流体励起振動の解析では、3円柱、4円柱、9円柱の解析や実験から、振動軌跡、振幅と流れ場の関係を示した。複雑境界物体の流体弾性体連成問題の解が安定に得られることを示した。 3 羽ばたき翼の解析では、羽ばたき翼の簡易モデルとしてピッチング平板翼の解析を行い、抗力係数や揚力係数の計算からピッチングの条件次第では推力が生じることシミュレーションにより明らかにした。解析結果は関連の実験結果と比較し定性的な一致を見た。
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Research Products
(10 results)