2003 Fiscal Year Annual Research Report
離散渦要素LESモデルを用いたポンプ及び水車の運転シミュレーションに関する研究
Project/Area Number |
15560132
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
亀本 喬司 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30018022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祝 宝山 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20323933)
松本 裕昭 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10251753)
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Keywords | 離散渦要素 / ラグランジュLESモデル / 渦法 / 渦要素の分離・合体 / 渦輪の干渉 / 乱れのエネルギースペクトル / ターボ機械 / 運転シミュレーション |
Research Abstract |
研究代表者らによってこれまでに開発された計算格子を必要としないラグランジュ的な流れの解析技法に、乱流の微細なサブグリッドスケール特性を取り入れた渦要素モデルを導入し、ポンプ及び水車の羽根車、案内羽根、ケーシングを一体とした高レイノルズ数の複雑な流れの解析に適応し、運転性能の数値シミュレーション技術を確立することを目的として、平成15年度には以下の研究を実施した。 1.渦度の伸縮及び粘性拡散を表すラグランジュ型渦ブロッブモデルを改良し、乱流のエネルギーカスケードを適切に表現するための渦要素の分離合体モデルを構築し、これまでに開発されている渦法による乱流解析プログラムに組み入れた。 2.一対の渦輪の相互干渉流れを対象として、上記プログラムによる数値実験を実施し、乱流エネルギースペクトルおよびフローパターンについて既存の実験データと詳細な比較を行った。その結果、渦輪の合体に伴う渦度の伸張と急激な乱流化現象を的確に捉えることや、いわゆるコルモゴロフスケールの乱れに至るまで妥当なエネルギースペクトル分布を表すことができ、LESモデルとしての有効性を確認した。ここで得られた研究成果をまとめ、日本機械学会論文集B編に投稿した。 3.緩やかな乱流遷移を伴う単独渦輪を対象とした数値実験からは、大規模スケールの渦から小規模スケールの渦へとエネルギーが伝達されることが確かめられ、乱流のエネルギーカスケードの非定常性を理解する上で興味深いモデル化であることが確認された。 なお、研究分担者の祝 宝山助手は、年度途中(平成15年12月)に転出したので、研究代表者および他の研究分担者が本人担当部分の研究を分担して補った。
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