2004 Fiscal Year Annual Research Report
弱電離プラズマ高温気流の材料開発および有害物質処理への適用とその流れ場の研究
Project/Area Number |
15560142
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
川添 博光 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (40260591)
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Keywords | 弱電離プラズマ / アーク風洞 / 超音速 / 分光 / 改質 / 硬度 / EPMA |
Research Abstract |
窒素による超音速の弱電離プラズマ気流中に球頭円柱物体を設置し,その前方の澱点流線上において流れの振動温度と回転温度を計測した.また澱点を通り流れに直角方向のこれら温度の空間分布についても調べ,さらに球頭円柱物体がない場合と比較した.流れ場はマッハ数5と6について行ったが,振動温度については物体の有無による差も流れのマッハ数による差も見られず,空間でほぼ一様な6,000±700Kの温度範囲にある.一方,回転温度についても物体の有無による差は認められず,空間的にもほぼ一様な温度を示したが,マッハ数5の場合3,000±500K, M=6の場合が2,500±500KとM=5の時の方が若干高い結果となった.この原因については今のところ分かっていないが,電子および分子間でのエネルギー交換の所用時間と頻度によるものではないかと思われる. 次に,この超音速弱電離プラズマ気流を利用した材料開発の観点から,炭素綱への窒素含侵による材料硬度の強化試験を実施した.気流中に直径10mmの円盤を流れに正対させて設置し,気流中への様々な晒し方による硬度の変化についてビッカース硬度による指標で調査した.その結果,気流中への晒し方によって,ビッカース綱度200程のものが約3倍の600程度にまで硬化することが確かめられた.
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