2004 Fiscal Year Annual Research Report
気泡の非球状崩壊が物質分解ならびに発光現象に及ぼす影響
Project/Area Number |
15560150
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
高比良 裕之 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (80206870)
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Keywords | トロイダル気泡 / 実在気体効果 / 境界要素法 / 衝撃波 / Ghost Fluid法 / Level Set法 / 集束超音波振動子 / 表面張力 |
Research Abstract |
境界要素法と有限体積法を併用した数値解法に,内部気体に関してvan der Waalsの状態方程式を用いて,音場中でのトロイダル気泡の崩壊挙動を数値計算し実在気体効果を解析した.また,気泡間相互作用を含む気泡の運動方程式における圧力項と気液平均化方程式における圧力項との関係を示した.さらにGhost Fluid法とLevel Setを用いた圧縮性二相流の数値解析手法を改良した.その際,水-空気系のように一方の流体が他方に比べてstiffな系における界面での数値振動を抑制するために,1次元リーマン解を利用した解の補正方法を提案した.本手法を衝撃波と気泡の干渉問題に適用した結果,以下の知見を得た.(1)Hybrid Particle Level Set法を用いた界面追跡法は,数値拡散が小さく質量保存性が良好である.(2)リーマン解を利用した解の補正方法は,Ghost Fluid法において有効である.(3)リーマン解によって直接決定されない界面での接線速度に関しては,各流体に対する界面での接線速度を定義し,それぞれの値を各流体側の最も近い点における接線速度で与えることが有効である. 曲率半径が8mm,5.77mmの2種類の圧電セラミックスを用いた直径10mmの集束超音波振動子を試作した.シュリーレン法による可視化ならびに圧力測定を行い,曲率半径が長い方が音場の集束が良好あることを示した.また,実験とそれに関する数値シミュレーションとの比較から,振動子の端の影響により,超音波の集束位置が,幾何学的な焦点よりも振動子寄りに移動することを示した.さらに,本実験において気泡核として用いたマイクロバブルをレーザ捕捉し,その安定性を解析した結果,マイクロバブル収縮時に表面積が減少する過程で,界面での界面活性剤濃度が最大となり表面張力が最小になることが,マイクロバブルを安定化させていることを示した.
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Research Products
(8 results)