2004 Fiscal Year Annual Research Report
極細管外面上の凝縮熱伝達における凝縮液膜の表面張力不安定効果
Project/Area Number |
15560175
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
宇高 義郎 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50114856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 世学 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60377091)
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Keywords | 伝熱 / 凝縮 / 表面張力 / 表面張力不安定 / 細管 / 水蒸気 |
Research Abstract |
本申請は蒸気の鉛直極細管外面における膜状凝縮伝熱現象の寸法微細化に伴う凝縮液形態と熱伝達を対象としている.管外凝縮現象では,管直径の減少に伴って表面張力効果が強まり,表面張力不安定による凝縮液形態変化が生じ,薄液膜部分の伝熱促進効果が顕著なものと予想されるが,その影響は明らかでなかった.本研究では水蒸気の凝縮実験と数値解析による単管系に関する凝縮液形態と伝熱特性の解明を目的とし,次の研究を実施した. 極細単管用凝縮装置の設計・製作と実験・観察による全般的特性の解明のため,凝縮の様相の可能な凝縮実験装置の製作し,鉛直に配置された細管外面における水蒸気の凝縮実験を行い,全般的な凝縮液膜特性量(不安定波長,振幅,波の移動速度など)の変化特性に関して昨年度において実験的な検討に加えた.本年度は,まず熱伝達に強い影響を有する液膜不安定により生じる薄液膜部分の高精度測定を行った.その結果,薄液膜厚さは熱流束に依存し,その増大にともなって薄液膜厚さが増大すること、その厚さは約3ミクロンから15ミクロン程度の範囲で変化することを明らかにした.また,自由液面追跡用の数値解析法であるSOLA-VOF法による数値実験による鉛直極細単管外面における凝縮液形態と伝熱特性の解明のための手段として数値解析を行った.熱伝達特性を支配する薄液膜厚さの測定結果と数値計算結果を比較した結果,概ねの一致を見たが,節点間隔の寸法との関係などさらに詳細な数値計算行う必要が明らかとなった.極大液膜厚さなどに関しては,実験による測定結果との全体的傾向の一致を見た。以上の結果から,極細管の外面の上記の凝縮現象に関する液膜不安定特性およびその結果生じる熱伝達特性に関する基本的特性が明らかになった.
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Research Products
(2 results)