2004 Fiscal Year Annual Research Report
デトネーション振動モードの発生・遷移・消滅メカニズムの解明
Project/Area Number |
15560190
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70276418)
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Keywords | デトネーション / 数値解析 / 爆発 |
Research Abstract |
本研究では,デトネーション振動モードの発生・遷移・消滅メカニズムの解明のために,デトネーションの波面非定常性と衝撃波後方の爆発特性に関する解明を行った. 反応モデルには簡略化されたアレニウス型の一段階反応モデルと19の前進後退反応からなる水素空気混合気の詳細反応モデルを採用し,各モデルを用いて,デトネーション波面非定常挙動,衝撃波後方の爆発特性を明らかにした.その中で詳細反応モデルを用いることにより,条件によらず反応誘起領域を常に再現できること,またOHラジカルの生成・失活の再現が可能であることから第二燃焼限界が流れ場の特徴をあらわすことを明らかにした.得られた一次元デトネーションの特徴をふまえ,一次元ピストン駆動非定常デトネーションと二次元くさび周り定常斜めデトネーションの相似性を示し,斜めデトネーション波面構造の予測法を提案した. 簡略化二段階反応モデルを用いた一次元・二次元数値解析を行い,セル構造の周期に関する考察を行った.二次元数値解析においては,チャンネル内を伝播する先頭衝撃波と鉛直方向の横波とでセル構造が形成され,セル構造の中心軸上における衝撃波圧力の振動周期が,チャンネル幅の増加に伴い長くなる傾向を示した.チャンネル幅の増加に伴い,爆轟波面に新たに三重点が生成し,振動の周期は短くなった.一次元数値解析より,衝撃波圧力の一次元縦振動の周期を明らかにした.二次元振動で観察された最長の周期と,一次元縦振動で観察された周期が,同じオーダーの振動であることを示した. 窒素もしくはアルゴンで希釈した酸水素デトネーションの二次元数値解析を,素反応を考慮して行なった.流れ場で観察された二次元セル構造において各混合気における横波の伝播特性を明らかにし,過去に行なわれた実験結果と比較した.また,波面近傍の流れ場を観察し,横波構造には衝撃波背後の反応特性が重要であることを示した.
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Research Products
(3 results)