2004 Fiscal Year Annual Research Report
構造変更シミュレーションのための振動モードと剰余剛性の拡張に関する研究
Project/Area Number |
15560198
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
鞍谷 文保 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00294265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 哲夫 和歌山大学, システム工学部, 教授 (20248165)
山野 惟夫 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (90304138)
小川 武範 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (80029264)
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Keywords | モード解析 / 有限要素法 / 構造変更シミュレーション / モード拡張 / 薄板構造物 / 補強リブ / 条件数 / 境界条件 |
Research Abstract |
実験データを用いた構造変更シミュレーションにおいては,測定の困難さから測定できる自由度と構造変更要素の自由度との整合性が取れない,高次モードの情報が利用できないなどの問題点がある。本研究では,未測定点(自由度)の振動モードおよび剰余剛性の推定法を提案し,それらの推定法を組み込むことで,構造変更要素として有限要素法で用いられるモデリング要素の利用可能な構造変更シミュレーション法を開発することを目的とした。 本年度は,昨年度開発したモード拡張法を利用して部分モデルの振動モードから未測定点の振動モードを推定する方法の推定精度について詳細に検討した。その結果,次のことが明らかになった。実験データとして与える振動モードの測定点数が十分な場合は,重ね合せるモードの数を多くするほど推定精度が高くなる。一方,測定点数が少ない場合は,多くのモードを重ね合わせると推定精度が悪くなる。その場合に,最も推定精度が高くなるときの重ね合せるモードの数は,部分モデルのモード行列の条件数の変動率から決めることができる。なお,測定点数の妥当性も条件数から判定できる。 次に,モード拡張法を拡張し,未測定点の剰余剛性を推定する方法について検討した。その結果,部分モデルの振動モードの重ね合せで剰余剛性を推定することが可能である。ただし,振動モードに比べて剰余剛性の推定精度,特に回転自由度の推定精度が低くなることがわかった。 最後に,モード拡張法を組み込んだ構造変更シミュレーション法の予測精度について検討した。適用例として,薄板構造物にL型鋼を取り付けるリブ補強問題を取り上げた。予測精度を調べた結果,補強リブが測定点以外の位置に取り付けられた場合でも,開発したモード拡張法を用いることで精度よくリブ補強後の固有振動数が予測できることがわかった。したがって,本研究で開発した構造変更シミュレーション法の有用性が検証できた。
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Research Products
(1 results)