2003 Fiscal Year Annual Research Report
波動運動を利用した水中推進機構の高効率化のための運動制御の研究
Project/Area Number |
15560222
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 信之 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70276020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 亜軍 青山学院大学, 理工学部, 助手 (00365024)
渡辺 昌宏 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (40256673)
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Keywords | 波動運動 / 水中推進機構 / 流体・構造連成系 / マルチボディダイナミクス / 非線形システム / スライディングモード制御 / 出力フィードバック |
Research Abstract |
1.物理モデルの構築・数値シミュレーション 水中推進機構の弾性平板が大変形の波動運動をする場合にも適用可能な流体・構造連成系の物理モデルを構築した。弾性平板の運動は,大変形の波動運動を解析するために有限個の要素に分割し,マルチボディダイナミクス解析の定式化手法を適用して離散化した。また、狭い空間を泳動する場合に,流体流れから弾性平板が受ける流体力は、ナビエストークス方程式をすきま流れ近似した方程式を解くことで求めた。そして、これらの離散化した弾性平板と流体流れの連成した流体・構造連成方程式を解くことにより、弾性平板が大変形の波動運動した場合の数値シミュレーション手法を構築した。 2.運動制御のための準最適出力フィードバックスライディングモード制御器の設計 水中推進機構が波動運動する際に、システムの動特性が変化するので、システム変動に対して頑健である制御系の構築が望まれる。アクチュエータの偏差を小さくするためにはハイゲインにする必要があるが、その結果安定性が損なわれることになるので、望ましい運動を実現するために、非線形ロバスト適応制御であるスライディングモード制御を導入することを検討した。本年度は、出力フィードバックを用いたスライディングモード制御の等価制御入力をハイゲインにするための方法として、コロケートな出力にはPD制御ゲインを、ノンコロケートな出力には準最適制御を用いる設計法を提案し、安定でロバストな制御系を設計できることを示した。
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