2004 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶を用いた、ミリ波・サブミリ波用低損失導波路の研究
Project/Area Number |
15560303
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小久保 吉裕 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80264836)
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Keywords | フォトニック結晶 / マイクロ波 / ミリ波 / 伝搬損失 / 導波路 |
Research Abstract |
金属導波管は、伝搬損失が小さいことから、マイクロ波やミリ波で良く使用される。曲がりにおいては、簡単に曲がらないことから、曲がり導波管が必要である。一方、2次元金属棒を使ったフォトニック結晶(PC)は、曲がりによる損失のない導波路として知られている。しかし、金属棒を用いたPCは通常2次元で、唯一、金属棒を正方格子状に組み合わせたものを、3次元PCとし、1列だけ進行方向に削除したものが導波路として報告されている。この構造は確かに3次元PCであるが、一度構造を決めると、導波路の構造を変更することは難しい。 マイクロ波・ミリ波帯のPC導波路は通常2次元が多く、もう一次元の閉じ込めは、金属板で放射を防いでいるのが普通である。そのため、曲がりの経路が簡単に構成できるが、上下に金属板が存在する場合、曲がる方向は構造上、一つの面の方向(金属板に平行)のみである。 本研究では、内部を金属コートした誘電体ポストが金属棒と結合したPC導波路を紹介する。これは、2次元PCを組み合わせることで、PCを3次元化しもので、金属導波管と対応させると分かり易いと思うが、H面を金属コートした誘電体ポストのPCで置き換え、E面を通常の金属棒PCで置き換えた構造である。 この導波路は、容易に2方向(3次元)に曲げることが出来る。計算からは、30GHzにおいて、1.5〜2dB/mの伝搬損失がある。この損失は、従来の金属導波管に比べて大きいが、PC導波路は、伝搬路の形成と再構築が容易である。
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Research Products
(1 results)