2004 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レーザの自己混合効果を応用した光集積型速度計
Project/Area Number |
15560307
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
渋谷 猛久 東海大学, 工学部, 助教授 (90235599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三上 修 東海大学, 電子情報学部, 教授 (30266366)
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Keywords | 半導体レーザ / 自己混合効果 / ドップラシフト周波数 / 速度計 / Y分岐導波路 / 集積光回路 |
Research Abstract |
1 自己混合効果を利用した半導体レーザ速度計(LDV)は、複雑な光学系を使用せずに構成可能なため、センサヘッドの小型化を実現することができる。我々は、Y分岐導波路を使用した2ビーム照射による集積型LDVを提案している。今年度は、Y分岐導波路にファイバレンズを装着して2ビームオフセット照射による速度計測を行った。さらに今年度は新規に1本のファイバを用いて2ビームオフセット照射を実現する方法を見出した。 2.Y分岐導波路の出射端にファイバレンズを設置し、オフセット照射を実現し、その最適な位置を求めた。光源は波長1545nmのDFBレーザ、対象物は直径16mmのモータを用いた。ファイバレンズは、125μm径の単一モードファイバ(SMF)と、1000μm径のプラシチック光ファイバ(POF)の2種類を使用した。ファイバレンズをY分岐に沿って移動させて、ドップラシフト周波数を観測した。速度計測の結果、Y分岐の中央付近に設置した場合にもっとも精度が高い結果を得た。したがって、ファイバレンズは分岐間隔の中央部が最適な位置であることを明らかにした。 3.つぎに対象物であるモータを前項と同じ方向に移動させて、測度計測を行った。ファイバレンズは分岐中央にセットした。速度計測の結果、誤差の原因はオフセット角度の解析値にあることが分かった。Y分岐導波路の出射光に広がりがあるため、解析法ではなく、光線追跡法によるオフセット角度の再検討を行った。この値を用いることによって、誤差を少なくすることができた。以上の結果、所期のように、ファイバレンズ付きY分岐導波路によるLDV用小型センサヘッドの構成が可能となることを明らかにした。 4.さらに、ファイバの先端をV字加工することによって、1本のファイバによる2ビームオフセット照射が可能なことを新規に見出した。実験によりその動作を確認した。この構成は実用上も極めて有望と思われる。(特許出願中)
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Research Products
(1 results)