2004 Fiscal Year Annual Research Report
高精細静止画像符号化に用いるテーブル型ロスレス変換の開発
Project/Area Number |
15560317
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小松 邦紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40292750)
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Keywords | 画像符号化 / ウェーブレット / ロッシー再生 / 非分離型 / ロスレス / ロッシー統一符号化 / 可逆符号化 / JPEG2000 / ラウンディング誤差 |
Research Abstract |
ロスレス・ロッシー統一符号化システムは、高精細静止画像(例えば、医療画像、衛星画像、美術画像)を扱う分野において要求される。ロスレス変換はこのシステムにおいて中心的な役割を果たす.しかしながら、高精細静止画像にロスレス変換を適用するときに以下の2つの問題がある。(1)画素数が非常に多いために計算量が多くなり、処理速度が遅くなる。(2)ロスレス変換内で誤差が生じる(ラウンディング誤差)ために、ニアロスレスビットレートを除いた高ビットレートで圧縮効率が低くなる。 そこで本研究では,ラウンディング誤差が小さく,計算量の少ないロスレス変換を開発することを目的とする。前年度の研究で,帯域信号の平均値補正の後,逆変換をロッシー逆ウェーブレット変換で行う方式を提案し,非分離型ロスレスウェーブレット変換と組み合わせ,ニアロスレスビットレートを除いた高ビットレートで大幅な圧縮効率の向上に成功した。 本年度は,ロッシー逆ウェーブレット変換を用いることにより,圧縮効率が高くなることを理論的に明らかにした.ロスレス(逆)ウェーブレット変換をロッシー(逆)ウェーブレット変換と分析側(合成側)ラウンディング誤差に分解した仮想システムを考えることにより行った. また,再生側で逆ロッシー変換(ニアロスレスビットレートを除いたビットレート)と逆ロスレス変換(ロスレス/ニアロスレスビットレート)を切り替えるロスレス・ロッシー統一符号化システムを提案した.このシステムを用いることにより,全てのビットレートにおいてロッシー圧縮効率を高くすることができることを示した.
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Research Products
(2 results)