2004 Fiscal Year Annual Research Report
次世代超多ビーム衛星搭載周波数領域信号処理システムの研究
Project/Area Number |
15560324
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
江上 俊一郎 静岡大学, 工学部, 教授 (10293599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 義彦 静岡大学, 工学部, 助教授 (00313932)
大内 浩司 静岡大学, 電子科学研究科, 助手 (50313937)
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Keywords | 通信衛星 / DSP / 多ビーム / CDMA / FFT / オンボード処理 / ソフトウエア受信 / 周波数サンプル |
Research Abstract |
周波数サンプル化による衛星中継機能のDSP処理の研究を行い超多ビームDSP衛星システムを実現することを目的としている.(1)周波数サンプルによってチャネル選択及びルーティングを行う場合において時間領域でコサインロールオフ窓を乗算することによってすべてのチャネルの選択特性を改善する方法を考案した。チャネル選択特性の改善により隣接チャネル干渉が軽減され,BER特性が改善されることをシミュレーションによって示した.この手法をとりまとめ国際学会で発表した.(2)衛星オンボード処理のための周波数領域復調技術を研究し,BPSK, QPSK及びDS-SS波について周波数サンプルのピークと2ndピークの値を用いて搬送波を計算によって求める方法を考案した。この方法を用いれば従来不可能であった位相雑音を有する低速PSKの復調が可能になることを示し,その検討結果を国際学会で発表した.周波数サンプルから直接復調することにより衛星オンボードでルータが構成可能になり,多ビーム大容量インターネット衛星も可能になる.(3)オンボードでCDMA波を逆拡散する効率的な方法について研究を行い時間領域でPNコードを乗算し,同期時になめらかな搬送波が出力されることに着目した新しいPN符号同期法を考案した.この方法を変位比較法と名づけて特許申請した.同時に高速相関処理によるCDMA波逆拡散についても3次元FFTを用いた方法を考案した.これらによりCDMA波のオンボード処理が可能になった.(4)FFTを用いたAMIFM波ソフトウエア受信について日本TI筑波研究所と共同研究を行いASIC化のためのアルゴリズムを作成した.(5)宇宙航空研究開発機構(JAXA)の主任開発部員を兼務し超高速インターネット衛星のKa帯多ビーム送信系の設計方法、試験方法を指導した.
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