2004 Fiscal Year Annual Research Report
複数移動ロボットの協同作業と情報共有のための空間分割光通信システムの開発
Project/Area Number |
15560333
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
高井 博之 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (20264963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤坂 尚登 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (30305784)
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Keywords | 移動ロボット / 移動無線通信 / 空間光通信 / 光入射角センサ / ナビゲーション |
Research Abstract |
本研究は、空間光通信を用いた複数の移動ロボットの協調に関する研究である。本研究では、空間光通信の光信号を移動ロボットの相互通信だけでなく、相互の位置を示すビーコンとして利用し、相互位置情報に基づく混信除去に活用する方式を研究した。研究する空間光通信システムは、光入射角センサを円状に並べ、相手の方向を検出すると同時に常に通信相手に向く光送受信機を使って通信を維持する。 この空間光通信システムに使用する光入射角センサは、複数の信号出力端子を持ち、光の入射角度を端子間の信号強度の差として出力する。受光信号増幅回路は、光入射角センサのすべての信号出力を同一特性で増幅する必要がある。高速なデータ伝送を実現するため、受光信号増幅回路の見直しを行った。従来の光入射角センサの受光信号増幅回路には、正確な光入射角検出のために、正確ではあるけれども応答速度が遅く周波数帯域幅の狭いオペアンプが用いられていた。本研究では、空間光通信の送受信信号がパルス信号であることに着目し、周波数帯域の相違による通信パルス信号と背景光信号の分離を検討した。受光信号増幅回路の初段増幅部をGB積の大きなディスクリート半導体で構成し、光入射角センサの帯域幅を生かせるよう、増幅帯域幅の広帯域化を行った。 また、この空間光通信システムでは、光信号の途絶検出や通信相手に向く光送受信機の選択を通信制御回路によって行う。本研究では、HDLCによるデータ伝送を検討した。このHDLCの出力信号にNRZI符号化を行うことにより、伝送データ6ビット以内に必ず信号変化を生じ、信号の途絶が検出できると考えた。HDLC通信回路、NRZI符号化回路、光送受信機の選択回路を集積回路化した通信制御回路について検討した。VHDL言語を用い、通信制御回路のシミュレーションを行い良好な結果を得た。 これらの研究成果を基に、空間光通信システムの実装を行う。
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Research Products
(2 results)