2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560351
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
石川 勉 拓殖大学, 工学部, 教授 (10281370)
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Keywords | 推論メカニズム / 概念ベース / 述語論理 / 順序ソート論理 / 常識知識 / 因果知識 / 知識表現 |
Research Abstract |
人間の判断に近い柔らかな処理をコンピュータ上に実現することを目指し、知識が不完全(欠落、誤り、矛盾等)でも、常識知識を活用してその不完全さに応じた概略的な解答を提示する推論技術(概略推論法)ついて研究した。また、そのベースとなる常識知識の獲得法等について研究した。以下に主な研究成果を示す。 1.概略推論法の研究 これまで提案してきた言葉をベースとした知識表現法の改良とその推論処理法の研究を進めた。新たな知識表現法は、既存の辞書やツールを利用した自然言語文からの自動変換を意識した表現法であり、単文だけでなく複文もひとつの述語式で表現される。具体的には複文の場合は、従属節は主節を表す述語式の述語部や引数部に埋め込まれて表現される。さらに、知識構成要素は全て言葉(概念)であり、表現上は変数や定数は用いない。 また、この表現形式に対する推論法は、基本的に拡張型の順序ソート論理の枠組みに基づく方法で、引数中の概念をソート付の変数あるいは定数とみなし導出処理を行う。この枠組みでは、単一化の条件となるべきソート間の関係を処理の繰り延べ項として導出節に付加するが、推論処理の効率化のため従来の生成法を改良するとともに、ソートとして複雑な概念構造を取れるよう推論規則の拡張を行った。 2.常識知識ベースの研究 主に、観点を考慮した類似度判定法について研究し、各概念をベクトル表現していた従来手法に対し、ベクトルの要素もさらにベクトル表現して概念を表す手法とそれを用いた類似度計算法を提案した。また、引き続き国語辞書からの事実知識の自動獲得、インターネット情報を含む一般文書からの因果知識獲得について研究した。
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Research Products
(1 results)