2004 Fiscal Year Annual Research Report
FBTS法に基づくボアホール計測による空洞及び埋設管検出に関する基礎的検討
Project/Area Number |
15560361
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
周 輝 長崎大学, 工学部, 助手 (20346927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 隆 長崎大学, 工学部, 教授 (40117156)
田中 俊幸 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (50202172)
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Keywords | 地下探査 / FRTS法 / 逆問題 / アンテナ / ボアホールレーダ |
Research Abstract |
地下探査には,地表付近の探査と地下深層部の探査とがある.前者は,地上から地中にパルスを照射し,パルス応答の時間遅れを利用して地表面近くの埋設物を探査するものであり,後者は,地中に抗井を掘り,その中にアンテナを配置して地中間のパルス応答を受信し,地下深層部の地層,岩盤の亀裂及び空洞の存在を推定するものである.何れにしてもこれまでの多くの研究では埋設物の位置を推定するものが殆どである. 申請者の研究グループは2、3次元の損失性誘電体の推定問題に対して有効なFBTS法を開発し,高い不均質性を持つ損失性誘電媒質の推定を可能にした. 本研究期間中に,ダイポールアンテナ長を考慮したシミュレーションデータによる3次元損失性誘電媒質の比誘電率と導電率の同時再構成を行い,良好な結果を得た.3次元のFBTS法を2次元物体の誘電率の推定問題に適用し,周波数領域の実験データを用いて比誘電率分布の再構成に成功した.実験に使用したアンテナは有限長ダイポールであったが,再構成処理を高速化するために送受信ダイポールアンテナの伝送特性を微小ダイポールの送受信特性に校正する方法を開発した.この方法を用いることにより,再構成の処理時間を大幅に短縮することが出来た. また,地中レーダデータのマイグレーション処理法を利用して,地中レーダの実データから地層の誘電率と含水率を遺伝的アルゴリズム最適化法で推定した.マイグレーション処理法による誘電率と含水率の2次元分布は他の手段で調べた地質結果とよく一致した.
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Research Products
(6 results)