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2003 Fiscal Year Annual Research Report

堆積層-基盤系における実体波の減衰特性とコヒーレンス特性に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 15560408
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

木下 繁夫  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (90360015)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石原 靖  横浜市立大学, 理学部, 助手 (40232334)
Keywords堆積層-基盤系 / 周波数比例型Q特性 / ω^<-2>型コヒーレンス特性 / 直達波と地表からの反射波 / Qs / Qp特性
Research Abstract

堆積層-基盤系は,地震時において地震波を変調する主たる伝播系である.この系を支配する要因として,実体波の減衰特性とコヒーレンス特性は最も基本となるものであり,観測により与えられる独立な観測量である.本研究では,関東地域に展開されている深層井と地表での地震記録を用いて,これら2つの特性のモデル化を試みている.
まず,研究の基礎資料となる地震記録として,防災科学技術研究所の岩槻,下総及び府中地殻活動観測施設における基盤内地中記録と地表記録をデータベース化し,小課題毎に検索可能とした.また,地震情報等必要なパラメータのデータベース化も同時に行った.
実体波の減衰特性に関する研究では,主としてP波の減衰特性を上下動の成分を用いて推定した.推定法は,深層井記録上での直達P波とその地表からの反射P波を周波数領域で比較するものであるが,0.5〜16Hzにおいて,Qpはほぼ周波数に比例し,その比例定数が25程度となることが明らかになった.これは,従来S波に着いて得られていた結果と比較すると,0.5〜3Hzで,Qs/Qpがほぼ2となるものである.
堆積層-基盤系を伝播するP波のコヒーレンス特性は,深層井記録と地表記録,及び深層井記録上の直達P波と地表からの反射P波を比較する方法を用いて推定した.これは,コヒーレンス特性に及ぼす伝播長の影響を見積もる為である.いずれにしても,得られた結果は,ω^<-2>型のコヒーレンス特性を示し,特徴周波数の存在を示した.本研究では,低周波数域の平坦コヒーレンスが8割まで減少する時の周波数をコーナ周波数として扱うことにしたが,このとき,P波のコーナ周波数は5Hz程度となる.このコーナ周波数は,堆積層-基盤系を伝播するP波の片道伝播と往復伝播で顕著な差違が見いだせず,より地下深部での伝播の影響をうかがわせた.

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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