2005 Fiscal Year Annual Research Report
高精度擬似乱数を用いたモンテカルロ法の効率化とその信頼性問題への応用に関する検討
Project/Area Number |
15560418
|
Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
松保 重之 阿南工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (90157347)
|
Keywords | モンテカルロ法 / 効率化 / 擬似乱数 / 信頼性問題 / 構造システム |
Research Abstract |
本研究では、高精度擬似乱数を用いてモンテカルロ(MC)法の効率化を試みた。本研究の結果は、広範囲の分野に応用可能であるが、時間の制約上、本研究の対象問題として主に、信頼性評価の問題を考えた。本年度は、本研究課題の最終年度であるため、過去2年間の研究を踏まえ、以下の研究項目を実施した: 1.本課題の過去2年間の研究では、擬似乱数とMC法の効率化をキーワードに情報収集を行った。本年度は、今後の応用、類似手法との比較を念頭に、引き続き、同様の情報収集を行った。特に、未だ文献に表れてない最先端の情報については、他の研究者との意見交換によって貴重な情報を得ることができた。 2.過去2年間で、膨大な計算結果の保存ができるように計算環境を構築した。本年度では、単なる保存だけではなく、それらのデータに対して直接、高速に読み書きして計算ができるように計算環境の整備を行った。 3.昨年度の研究では、積率適合に基づき頻度特性を改善した擬似乱数を開発し、領域積分型MC計算の効率化に有効であることを確認した。本年度は、そのような擬似乱数は、事象再現型MC法の効率化にも効果があることを確認することができた。さらに、頻度特性の悪い擬似乱数を用いた信頼性評価の結果は、危険側の計算結果となることも確認することができた。 4.さらに、擬似乱数の頻度特性に加え、多次元均等分布性も、MC計算の効率化に対して重要であることを確認することができた。
|