2005 Fiscal Year Annual Research Report
年齢階級別の人口移動モデルを用いたわが国の人口分布の推定と政策シミュレーション
Project/Area Number |
15560461
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 光男 徳島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10145013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 哲也 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (30260615)
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Keywords | 人口移動モデル / 地域間効用格差 / 地域間結びつき関数 / 少子高齢化 / 人口集中 / 年齢階級別人口移動 / 人口移動パターン / 心理的要因 |
Research Abstract |
3年間の研究期間の3年目にあたる本年度は、平成15年度及び16年度に得られた成果の論文発表と全体的なとりまとめである。 1.急激な人口減少や少子高齢化といった深刻な問題を抱える地方圏において、人口の社会移動を分析し、年齢階級別の人口移動モデルの構築を行った結果、地方圏における地域間の結びつきの度合いが、地域間の移動時間距離、両地域が同じ流域や同じ番号の国道上に属しているかどうかで表され、これらの要因が人口移動に強く影響を及ぼすことを解明した。この成果をInternational Computers in Urban Planning and Urban Management Conferenceで発表した。 2.そのモデルを全国に適用し、国土の交通施設整備が人口移動に及ぼす影響を把握するために、交通施設整備による交通条件の向上と歴史的な幹線道路の存在を表す指標を説明変数とする人口移動モデルを構築した。これにより、国土における交通施設整備が人口移動に強く影響を及ぼすことと、その影響の度合いを明らかにした。この成果をJournal of the Eastern Asia Society for Transportation Studiesで発表した。 3.人の心理的な要因が人口移動に及ぼす影響を明らかにするために、国民の意識変化を表すと考えられる指標を考慮した人口移動モデルの構築を行った。その結果、人口移動が活発である時期と世の中に対する国民の意識の変化の関係を解明した。さらに、構築した人口移動モデルを用いた政策シミュレーションを行い、得られた国土の人口分布に基づいて政策に関する議論も行った。この成果をInternational Symposium on City Planning and Environmental Management in Asia Countriesで発表した。 4.3年間の成果を当初の目的に則してとりまとめ、報告者を作成した。大きなストーリーは、上記の3つの成果に集約される。
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Research Products
(4 results)