Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 隆英 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50290846)
江崎 秀司 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40185111)
中島 正弘 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70124170)
椎 保幸 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30270391)
岸田 一也 鹿児島工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (10311119)
|
Research Abstract |
鹿児島県中央に位置する桜島火山は火山灰を年中,噴出している.一般国道や高速道路の路面上に降下した火山灰は車両走行にともなって巻き上げられ,視界不良による交通渋滞,自動車や自動二輪車のスリップ事故の発生など,道路環境に深刻な影響を与えている.この様な事態を改善するためにロードスウィーパーが投入され,降灰除去作業が行われてが,回転ワイヤーブラシで路面上の火山灰を掻き上げるため,路面の損傷が激しい上に除去作業中の火山灰の飛散による歩行者や清掃作業者の健康面なども問題視されている.このような社会的背景をもとに道路環境の迅速な復旧と交通安全確保を目的として,従来のワイヤーブラシ式とは降灰除去機構が全く異なり,水噴流を巧みに応用した除去ユニットを搭載する新型ロードスウィーパーを開発・実用化することが本研究の目的であり,これを達成するために本年度は以下のような試作研究を行った. (1)火山灰除去ユニットの原型モデルを設計し,これを試作した.これは,半割れのテーパー管2本を背中合わせに接合したものである.そして,その両側面部に水噴流が流出する合計16本の円管を斜めに配置した.ポンプから送られた水はこの管群から,水噴流となって路面に衝突し,火山灰を流動化したのち,路面から除去する.そして,水噴流とともに巻き上げられた火山灰はテーパー管内を通り,その端部からサイクロン分離器に送られ,ここで,火山灰と水は分離されたのち,水は再びポンプ吸い込み口へと送られる. (2)道路面を模した火山灰除去面を有する往復運動が可能な除去実験システムの構築も行った.これは,火山灰除去の様子を観察するなどの基礎実験を行う際に利用するものである.すなわち,実際には火山灰除去ユニットを装着した自動車が降灰路面を走行し,火山灰を除去するが,基礎実験では,このユニットを固定し,路面を模した火山灰除去面を往復移動可能なものにしたものである.エアコンプレッサから送られた圧縮空気は,ロッドレスシリンダに入り,これに取り付けられた火山灰除去ユニットを駆動させる.なお,スイッチの切り替えによってシリンダは往復運動が可能である.このようにして製作された路面上に除去ユニットを設置し,来年度以降の除去ユニット内の可視化を中心とした基礎実験に利用する.
|