2003 Fiscal Year Annual Research Report
執務空間におけるタスク・アンビエント空調方式の快適性・生産性に関する研究
Project/Area Number |
15560520
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
秋元 孝之 関東学院大学, 工学部, 教授 (30318894)
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Keywords | タスク・アンビエント空調 / 被験者実験 / 温熱快適性 / 知的生産性 |
Research Abstract |
非等温吹出し型と等温吹出し型のTACの比較実験を行い、温冷感、生理量、知的生産性に与える影響について研究を行った。以下に実験結果を述べる。 タスク空調の調節の際には、全体的に在室者は顔面に気流が当たること嫌っていた。また、温度、風量の調節状況に関しては、風量の調節を行う被験者が圧倒的に多かった。 温冷感においては、既往の研究により等温吹出し気流のTAC使用時には、アンビエント域の空気温度は28℃まで緩和可能であり、非等温吹出し気流のTAC使用時にはアンビエント域の空気温度は30℃まで緩和が可能だと言われている。本実験においても各実験条件、28℃50%の環境下においても、温冷感申告は26℃50%の一般的なオフィスビルの環境と申告結果はほとんど差が見られず、上記のアンビエント空気温度の緩和は十分可能である。 知的生産性においては加算テストを行った際に、非等温吹出し口の位置を自由に調節できるシステムで良好な結果が得られた。また、眼に関する申告の結果を見ると前面から気流を吹出すシステム使用が悪影響を及ぼしている傾向もあり、使用する際には注意が必要である。 温冷感においては、アンビエント域の温度を緩和しても問題がないことがわかっており、本実験でも同様の結果が得られた。また、知的生産性においては、吹出し気流の位置によって、在室者の知的生産性に与える影響が異なる可能性があり、吹出し口位置の重要性が示唆された。
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