2004 Fiscal Year Annual Research Report
酸化セリウム系固溶体のナノレベル欠陥構造と組成の関係
Project/Area Number |
15560589
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊熊 泰郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10159593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 恵理子 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (50291753)
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Keywords | 酸化セリウム / 固溶体 / ラマン分光 / 酸化ネオジム / 酸化ガドリニウム / 酸化イットリウム / 蛍石型構造 / 希土類C型構造 |
Research Abstract |
希土類元素(イットリウム、ガドリニウム、ネオジム)の硝酸塩と硝酸セリウムを原料とし、希土類元素添加酸化セリウム(20%,40%,60% Y-CeO_2,20%,60% Gd-CeO_2,20%,60% Nd-CeO_2)を共沈法で作製した。これを900℃あるいは1400℃に4h〜336日加熱して得られた試料をX線回折、Raman分光、電子顕微鏡で評価した。1400℃で4h焼成した試料の電子線回折では60%Y-CeO_2,60%Gd-CeO_2,60%Nd-CeO_2に差はなく、希土類C型構造であった。しかし、20% Y-CeO_2,20%Gd-CeO_2の電子線回折では一部の方位で希土類C型構造が観察され、部分的に蛍石型構造でないところがあるという違いが見出された。20%,60% Nd-CeO_2や20% Y-CeO_2を900℃で336日加熱した試料ではX線回折でもRaman分光でも結晶構造の変化などは見られなかった。しかし、 Y-CeO_2を長期間加熱するとRaman分光の結果に少し差が観察され、特に900℃で112〜336日加熱したものには新しいRamanバンドが見られた。しかし、これと同じ試料のX線回折結果には目立った違いは見えず、900℃で長期間加熱したときの構造変化は小さいものであった。20%,60% Gd-CeO_2や60% Y-CeO_2にっいては現在でも長期間加熱実験を続けている最中である。 前年度はフロー式反応装置を用いてZrO_2基板上にCeO_2薄膜を作製したが、今年度は均一沈殿による化学浴槽浸漬法を用いてガラス基板上にCeO_2を付着させることを試みた。反応時間は20h以上を必要としたが、この方法でCeO2薄膜を付着させることに成功した。
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Research Products
(4 results)