2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15560599
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| Research Institution | Chiba University |
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Principal Investigator |
魯 云 千葉大学, 工学部, 講師 (50251179)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健吉 千葉大学, 工学部, 助教授 (60143260)
広橋 光治 千葉大学, 工学部, 教授 (40009535)
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| Keywords | 酸化物 / 高温酸化 / 酸化挙動 / 還元反応 / 粉末や金 / 熱電材料 / 熱電ディバイス |
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| Research Abstract |
今年度では、まず酸化銅熱電材料の電気抵抗を軽減するため高温酸化法で作製した酸化銅ついて粉砕と分類によってCu_2Oを選別した。また粉末冶金法で熱電材料とする板状Cu_2Oを作製するプロセスを確立するとともに熱電特性を測定して高温酸化法で作製したCuOとCu_2Oを含んだものと比較して考察を加えた。また、高温酸化法で作製したTiO_2の電気抵抗を軽減するためカーボン粉末(炭の粉末)を用いた還元処理を行うと共に示差熱分析装置を用いて環元処理したTiO_2の高温加熱における重量変化や発熱調べ還元反応の過程や機構を考察した。これらの実験によって高温酸化で作製したCuOとCu_2Oを含んだものから.Cu_2Oの選別方法を確立し、ある程度の電気抵抗の軽減を実現した。また、選別したCu_2Oの粉末焼結プロセス、つまり更なる電気抵抗の軽減の手法を確立した。TiO_2について炭の粉末を用いた還元反応によって電気抵抗の軽減を実現し、この軽減の機構を解明した。電気抵抗を軽減したTiO_2について再加熱した際の電気抵抗の安定のためにセラミックスを用いたTiO_2の被覆を行った。得た成果は具体的に項目でまとめると以下の通りである。
1)高温酸化法で作製した酸化銅について粉砕と分級によるCu_2Oを選別することは簡便で有効な手法である。選別したCu_2Oの焼結プロセスを確立して良好なCu_2Oの焼結体を得た。
2)焼結したCu_2Oの電気抵抗を若干の軽減を実現した。確立したCu_2Oの焼結プロセスが他元素の添加による更なる電気抵抗の軽減,つまり熱電特性の向上に期待される。
3)カーボン粉末を用いた還元処理はTiO_2の熱電特性を改善するには簡便で有効である。還元処理を受けたTiO_2は優れた熱電特性を有し、有望な熱電材料である。
4)800℃以上での還元処理によってTiO_2の結晶面間隔は小さくなる。これは還元処理におけるTiO_2の結晶中の酸素原子の欠落によるものである。
5)還元処理が高温になるほど、再加熱保持での再酸化における重量増加および発熱が大きくなり、またTiO_2の中により多くの酸素が欠落することによってキャリア密度が上昇する。
6)還元処理で電気抵抗を軽減したTiO_2は再加熱で電気抵抗の上昇が見られた。これは再加熱した際、一部還元されたTiO_2の再酸化によるものである。セラミックスの被覆によってTiO_2の再酸化を抑制した。
なお、以上の成果は1件の投稿論文、4件の研究発表および1件の特許出願で公表している。
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[Publications] 魯 云, 広橋光治, 綾 真一: "大気中における銅の高温酸化挙動と酸化銅の組織"銅と銅合金技術研究会誌. Vol.42. 202-205 (2003)
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[Publications] 魯 云, 広橋光治, 松尾卓哉, 馬場哲治: "粉末冶金法による酸化銅熱電材料の作製およびその熱電特性"第43回伸銅技術研究講演会,京都. 151-152 (2003)
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[Publications] 魯 云, 広橋光治: "高温酸化法を用いた熱電材料とする酸化銅の作製およびその熱電特性"研究フォーラム「21世紀の新しい創造性を支えるハイ・テクノロジー」,埼玉. 55-58 (2003)
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[Publications] 魯 云, 広橋光治, 井坂享史, 佐藤純一: "カーボン粉朱を用いたTiO_2の還元反応と熱電特性の改善"熱電変換シンポジウム2003,東京. 178-179 (2003)
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[Publications] 魯 云, 広橋光治, 綾 真一, 井坂孝史: "カーボン粉末を用いた還元処理によるTiO_2の熱電特性の改善"日本材料学会第52期学術講演会,東京. 184-185 (2003)
