2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境にやさしく、超高感度なオプティカルHClガスセンサ素子の開発
Project/Area Number |
15560612
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
中川 克彦 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (40149977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛尾 一利 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (30203508)
早瀬 伸樹 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教授 (00311100)
堤 主計 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助手 (00300640)
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Keywords | オプティカルガスセンサ / HClガス / sub-ppmレベル / ポルフィリン / 生分解性 |
Research Abstract |
1)ポリマー・マトリックスの合成及びそれらの酵素分解について: ポリ乳酸(PLLA)あるいはポリカプロラクトン(PCL)含量が多いブレンド体をマトリックスとして用いたが、PLLAとPCLはお互いに相溶性が低いために分離した。そこで、PLLAとPCLとの共重合体の合成を行うと、L-LA含量が34%と49%以外の共重合体は融点・ガラス転移温度を有する結晶性のランダム共重合体であることが分かった。ランダム共重合体(49/51)とブレンド体(43/57)の酵素分解性をリパーゼPSについて比較すると、ブレンド体>ランダム共重合体の順に分解速度が低くなり、ランダム共重合体では、CLユニットがポリマー鎖中に点在しているため、酵素の付着が起こりにくいことが分かった。 2)酵素誘導物質を含むポリマー・マトリックスの酵素分解について: 最も分解し難い生分解性ポリエステルであるポリブチレンテレフタレートアジペート(PBAT)の分解速度を促進させる酵素誘導物質の探査を行い、見出した2種類の高級アルロールを添加すると無添加に比べて2倍以上分解速度が遠くなった。さらに、PBATに含まれる安息香酸を選択的に分解する微生物も単離することができた。 3)センサ特性について: TPPH_2誘導体の中で、電子供与性置換基で最もセンサ感度の高い-OC_4H_9を2つフェニル基へ導入したTPPR_2誘導体を合成し、それらとPCLによる複合膜を用いたセンサ素子のsub-ppmレベルのHClガスに対する感度を測定すると、フェニル基の4-OC_4H_9>3,4-Di-OC_4H_9>>2,5-Di-OC_4H_9の順にセンサ感度が低下し、予測した電子供与性置換基を2つ導入することによる電子効果が再現されなかった。これは、色素間の重なり易さが影響していることが、センサ素子の蛍光強度の測定結果より判明した。
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Research Products
(3 results)