2005 Fiscal Year Annual Research Report
ガスジェット型電磁浮遊炉を用いた球状単結晶Si生成に対する無容器プロセシング
Project/Area Number |
15560646
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
永山 勝久 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (80189167)
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Keywords | 無容器プロセス / ガスジェット浮遊炉 / 次世代3次元デバイス / 球状単結晶Si / Si過冷融液 / 核生成 / 過冷度 / 結晶成長 |
Research Abstract |
本申請研究の3年次となる平成17年度においては、申請者が独自に考案した、不活性ガスジェット流を吹き付けることによって、溶融試料の浮遊と凝固が実現でき、併せて、高い冷却能に依存した高過冷度下かつ溶融試料中の電磁対流をキャンセルできる新たな電磁浮遊溶融凝固プロセス技術を確立し、広範囲な冷却速度条件で半導体Siの過冷凝固に伴う、核生成と表面及び試料内部の微細構造に対し解析を行った。本新たな電磁プロセスを用いることによって、通常の電磁浮遊炉では加熱は勿論,浮遊も出来ない半導体Si試料を、下方からの不活性ガスジェット流のみにより安定浮遊保持でき、さらにSi同様半金属元素(B,C)を微量添加することにより導電性を付加させ、φ7mmバルク状Si試料(99.999%Si、B,C添加量:最大0.1%)の無容器浮遊溶融凝固を行った。また、上記新たな浮遊プロセスを用いた高純度Si(99.999%Si)に対する無容器浮遊溶融凝固実験の妥当性検証を目的とし、CZ法で作製した塊状Si試料表面にBを蒸着させる申請者独自の手法による無容器凝固実験も行った。その結果、試料溶融後、浮遊凝固開始直前に高周波電源を切断し、下方からのガスジェット流のみで溶融Si試料の浮遊凝固は実現でき、併せてSi過冷融液からの核生成に対し、最大過冷度ΔT=280Kまでの種々の冷却条件下(20K/s〜250K/s)で、Siの無容器凝固実験と過冷凝固過程が定量的に示された。なお、本申請研究は、次年度平成18年度までの計4年間の継続採択が内定しているが、現状の結果からは、低過冷度域において表面はファセットを示し、高過冷度域ではデンドライト生成を示す結果が得られている。従って、今後は上記結果をより定量化させ、併せて結晶配向、成長方位、粒子サイズ等を明確化させ、本申請研究の目的遂行を目指す。
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Research Products
(6 results)