2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560663
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
林 順一 関西大学, 工学部, 助教授 (60247898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室山 勝彦 関西大学, 工学部, 教授 (00026163)
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Keywords | バイオマス / 灰分 / 炭化 / ガス化 / 活性炭 |
Research Abstract |
本年度は、さらに多くのバイオマス(廃酵母、バガス、アーモンド殻を追加)に含まれる灰分について分析を行った。そして昨年度と同様に(1)二酸化炭素との反応性と灰分量およびその無機成分が反応性に及ぼす影響について検討した。本年度より、(2)バイオマス炭化過程での一酸化炭素、水素の生成挙動を測定し、灰分の影響について検討した。そして得られたバイオマス炭化物の調湿能を測定し、(3)灰分が調湿能に及ぼす影響についての検討を行った。さらに、バイオマスからのガス賦活法による活性炭の製造を念頭におき、(4)二酸化炭素との反応性が得られる活性炭の細孔構造にどのように影響するかについても検討を加えた。その結果、灰分にカリウム、カルシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属が含まれると二酸化炭素との反応性が大きくなることが明らかとなった。炭化過程においてカリウムを多く含むと800℃を越えると一酸化炭素の生成が顕著となることが明らかとなった。そこで、カリウムを多く含むおからをセルロースに添加すると一酸化炭素の生成量が増加することがわかった。次に、得られた炭化物中にカリウムを含むと、高湿度における水蒸気の吸着量が増加し、調湿能が市販の調湿用木炭よりも大きくなることがわかった。最後に、二酸化炭素との反応性が高いと得られる活性炭の比表面積は同じ賦活度であっても小さくなることが明らかとなった。このことより、塩酸を用いた脱灰処理を行った後に賦活操作を行うことにより、比表面積が大きく増加することがあきらかとなった。今後、種々のバイオマスの灰分を利用した共炭化による影響について検討する。
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