2004 Fiscal Year Annual Research Report
トランスクリプトームに基づくマングローブからの網羅的な耐塩性遺伝子ハンティング
Project/Area Number |
15560679
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Research Institution | School of Bionics, Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
花方 信孝 東京工科大学, バイオニクス学部, 教授 (10302796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 聰 東京工科大学, バイオニクス学部, 助教授 (70262110)
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Keywords | 耐塩性 / マングローブ / ディファレンシャルディスプレイ / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
本研究はディファレンシャルディスプレイと機能的DNAマイクロアレイを組み合わせることにより、大規模なESTプロジェクトによるcDNAの単離や塩基配列の決定を行うことなく、細胞内で発現している遺伝子を網羅的に解析し、マングローブ植物であるオヒルギから耐塩性遺伝子群を得ることを目的とする。 昨年度500mM NaCl処理したオヒルギの葉からRNAを抽出し、4種類のanchored oligo dT primerと10塩基からなる30種類のarbitrary primersを組み合わせた120通りのプライマーでRT-PCRを行い、ディファレンシャルなバンドを425個得た。これらをPCRで再増幅した後に、ポリ-L-リジンコートしたスライドガラス上にスポットしたDNAマイクロアレイを作成した。塩処理した葉および塩処理していない葉からRNAを抽出し、逆転写によりそれぞれCy5およびCy3で標識した一本鎖cDNAを合成し、DNAマイクロアレイによる発現解析を行った。その結果、塩処理により発現量が4倍以上になるcDNAは175個あり、そのうち8倍以上になるcDNAは12個あった。塩処理により発現量が8倍以上に増加したcDNAについて、RACE法により全長cDNAの取得を試み、6遺伝子について全長配列を決定した。さらに、それらの全長配列をBLASTXにて類似性検索を行い、それらがthaumatin-like protein、fiber protein、bg70をコードする遺伝子、および3個の類似性のない新奇遺伝子であることがわかった。
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