2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形力学的手法による遷音速フラッタの非線形数学モデルの構築
Project/Area Number |
15560684
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Research Institution | UNIVERSITY OF FUKUI |
Principal Investigator |
松下 洸 福井大学, 工学部, 教授 (90334804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中道 二郎 宇宙航空研究開発機構, 航空プログラムグループ, チーム長 (30358684)
齊藤 健一 宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部, 研究員 (70358688)
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Keywords | 国際研究者交流 / デンマーク:ハンガリー / 航空機 / 遷音速フラッタ / リミット・サイクル振動 / ホップ分岐 |
Research Abstract |
(1)遷音速風洞試験による成果 福井大学と宇宙航空研究開発機構との共同研究として、同機構の遷音速風洞を使用して翼模型によるフラッタ試験を実施した。試験では非制御状態と制御状態に対して翼模型の前縁舵面を利用して翼模型を加振し,分岐データを取得した。その結果、制御状態に対して亜臨界動圧での安定境界およびリミットサイクル振動(LCO)を実験的に確認することに成功した。非制御のフラッタ動圧を超える動圧で制御フラッタ動圧以下でもLCOが発生することを確認したのはこの試験が国際的に始めてである。また、非制御状態での亜臨界動圧で、励振された翼が加振源除去後に一時的にLCOに留まった後に振動が停止するという新たな現象が得られた。 (2)制御されたフラッタの非線形特性評価 フラッタの非線形数学モデルに基づく制御フラッタの分岐線図の予測が風洞試験結果の分岐線図と良い対応を示したことから、制御フラッタの分岐特性予測手法が妥当であることが確認された。 (3)フラッタ非線形数学モデルの確定 今回の風洞試験で得られた非制御状態フラッタの非線形特性と良く対応する非線形数学モデルを構築した。そのモデルに基づいた制御フラッタ分岐特性の予測が風洞試験結果と良い対応を示したことから、予測手法の基礎としたフラッタの非線形数学モデルの妥当性が確認された。 (4)研究成果の発表 以上の研究成果は航空技術分野を中心とした国際会議で発表した。
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