2004 Fiscal Year Annual Research Report
並列型計算機システムを用いた粒子法による物体周囲流れの数値計算法に関する研究
Project/Area Number |
15560691
|
Research Institution | National University Corporation Yokohama National University |
Principal Investigator |
甲斐 寿 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00240763)
|
Keywords | 粒子法 / 物体周り流れ / 非格子三次元解法 / 自由表面問題 |
Research Abstract |
本研究にて得られた成果は下記の通りである。 1.本研究により既存の二次元粒子法プログラムを独自に三次元粒子法コードに変更・開発し、下記の三次元流体現象について実験結果や他の数値計算結果と比べて良好な結果を得た。 (1)急出発する三次元平板周りの流れ (2)落下物体による水面衝突時の飛沫現象 (3)落下物体の水面衝突後の動揺 (4)単純形状を持った三次元回転翼 また、船舶工学に於ける流体現象の粒子法の適用性や得手不得手とする現象についても概略示すことができた。 2.本研究で当初考えていた粒子法の並列化手法は、各々の粒子番号付けの時間を著しく必要とし、計算時間を考慮すると効率的ではないことが明らかとなった。今後、新たに並列化手法を考案する必要がある。 但し、並列化をした場合のもう一つの利点に、記憶容量の上限が無くなることが挙げられるが、今回の並列化により、市販の数万円程度のパソコンを用いても大規模なメモリ領域を使用する事が可能となった。非並列システムでは、OSの制限から2GBが上限であったが、今回8台のPCクラスタシステム2セットを用いることで、30GB程度のメモリ領域を使用できることとなり、非常に安価なシステムで三次元粒子法のプログラム開発に成功した。
|