2005 Fiscal Year Annual Research Report
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15560693
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸田 保幸 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20172166)
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Keywords | 海洋数値モデル / 境界適合格子 / 格子生成 / 小型人工構造物 / 影響予測 / Full-3D領域 / 重量流小型実験 / 屈折率整合法 |
Research Abstract |
今年度は境界適合座標を用いた海洋数値モデルの構築に当たって以下のような検討を行った。 1)複雑な海岸及び海底地形をブロック化する場合の手法について引き続き検討し、試計算を行った。その結果ブロック境界での流れの連続性は良好であり、また8CPUを用いたクラスタ計算機による計算時間の短縮の可能性も示された。 2)単純化したモデル湾に対し、水面近傍を細かく格子分割できるように、水面下の格子が各タイムステップで移動する手法をプログラムに適用した。時間ステップごとに繰り返しが必要となるが一応の結果は得られたが、非常に緩和係数を小さくした繰り返しが必要であり、検討を要する。 3)格子生成法を検討し、市販の格子生成プログラムGridgenの適用性調査を行った。実海域に関してはいまだ満足行く格子が得られていないが、簡単なモデル湾、湖に対しては計算用格子が得られた。 4)静水圧近似を用い大規模領域を解き、ある領域のみFull-3DのRANS方程式を解くMECモデルのFull-3D領域に、比較的小型の人口構造物(人口湧昇流発生装置や潮流発電機)などをおいた計算を行った。物体の表現は体積力分布をもちいた。体積力分布は境界適合座標を用いたFull-3Dコードを用いて推定し、Full-3D領域に埋め込んだ。関門海峡で計算の結果、小さな発電機等でも静水圧領域の残差流に影響が出ることが示され、人口構造物の大規模慮域に及ぼす影響の推定が可能となった。また少し設置場所を変えても影響の出方が大きく異なることが示された。 5)MECオンラインバージョンの開発を引き続き行い、一般ユーザーがFull-3Dを含んだモデルの計算を、Webを介して使用可能な環境を整えた。これによりMECヴァリアブルメッシュバージョンがWebを解して完全に計算可能となった。 6)計算の基礎となる重力流の性質を調べる小型模型実験を行った。これでは新たに屈折率整合法を開発し、重力流内の速度密度場を画像により計測した。
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