2006 Fiscal Year Annual Research Report
運動論的MHDモデルによる核燃焼プラズマのMHD特性の研究
Project/Area Number |
15560716
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
内藤 裕志 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10126881)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福政 修 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (20026321)
矢木 雅俊 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70274537)
徳田 伸二 日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (60354578)
|
Keywords | 核融合 / 拡張MHDモデル / 運動論的モデル / 内部キンクモード / 渦 / ケルビン・ヘルムホルツ不安定 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
国際熱核融合実験炉(ITER)の炉心プラズマでおこる、 MHD的不安定モードの成長から微細構造形成へ至る過程を超並列コンピュータ上で模擬し、その物理機構を明らかにし、これによってITERにおける物理現象を予言できる物理的知見を構築することを目的として以下の研究結果を得た。 (1)ジャイロ簡約MHDコードにより運動論的内部キンクモードの線形安定計算を行った。圧力勾配がゼロのとき内部キンクモードにつながるモード(IKモード)と、圧力勾配が大きいときにドリフトモードにつながるモード(DIKモード)の二つのモードがあることがわかった。前者は低圧力勾配側で成長率が最大、後者は高圧力勾配側で成長率が最大である。イオンのランダウ減衰の効果を取り入れたモデルでは、両者は完全に分離し、低圧力勾配側でIKモードが不安定、中間圧力勾配領域では安定、高圧力勾配領域ではDIKモードが不安定になることがわかった。 (2)DIKモードが不安定の領域でジャイロ簡約MHDコードによる非線形シミュレーションを行った。初期にはDIKモードが成長する。DIKモードの流れのパターンはポロイダル断面でのシア流を伴うため、DIKモードの振幅が一定値を超えると、ケルビン・ヘルムホルツ的不安定性により渦が形成される。渦形成はDIKモード側から見るとエネルギーのシンクになるためDIKモードは安定になる。形成された渦は非線形な相互作用により細かい渦に変形していき乱流的状態が表れる。この乱流により内部キンクモードに伴う有理面での電流層の拡散が生じ、DIKモードは再び不安定になることがわかった。 (3)反転磁場配位の場合のトカマク中の乱流について2流体シミュレーションを実施し、非線形結合により乱流領域が拡大していく結果を得た。 (4)線形理想MHD安定性解析コードMARG2Dによりトカマクプラズマの安定解析を行った。
|
Research Products
(4 results)