2004 Fiscal Year Annual Research Report
非等方アブレーション圧力により形状変化するペレットと電磁場との相互作用
Project/Area Number |
15560719
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
石崎 龍一 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 助手 (60301727)
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Keywords | ペレット / アブレーション / 燃料供給 / ExBドリフト / 湾曲ドリフト |
Research Abstract |
トーラスプラズマ中では溶発雲は、湾曲ドリフトにより荷電分離が生じ、ExBドリフトにより低磁場側へ移動する。この現象で特徴的なのは、それが連続的ではなく間欠的に起こることである。溶発により低温高密度のプラズマがペレット周辺、かつ磁力線に沿って形成されるが、これが低磁場側へ移動するとペレットは再び裸になり溶発は活発になり、溶発雲が再びペレット周辺に形成される。そしてこれがまた低磁場側へ移動する。この間隔は10マイクロ秒程度であることがLHD実験でも観測されている。 最初は激しく溶発が起こり、溶発雲が形成されるが、溶発雲は背景プラズマからの電子加熱を遮蔽する効果があるため、溶発雲がひとたび形成されると溶発は定常的になる。この時間は数マイクロ秒と考えられる。一方で溶発雲が低磁場側へ移動する時間も数マイクロ秒程度であるので、この二つの効果の兼ね合いで、このような間欠的な現象が生じていると研究代表者は考えている。 このような現象を解析するために、まず高圧のプラズマ雲(溶発は含まず)が低磁場側へ移動することを示すシミュレーションを行った。その結果、ポロイダル面において上下方向に電場が生じ、そのためExBドリフトにより溶発雲がトーラス外側方向の速度をもつことが示せた。この電場は荷電粒子の湾曲ドリフトによる電荷分離により生じる電場に相当する。 今後は溶発の効果を取り入れ、溶発雲の間欠的な運動を明らかにし、ペレット入射の改善点を探る。
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