2004 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナのLINE、ATLNの発現制御とコードされる機能に関する研究
Project/Area Number |
15570003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大坪 久子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (20158801)
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Keywords | LINE / 内部プロモーター / ORF1タンパク質 / ロイシンジッパー配列 / 核局在シグナル / Zinc finger配列 / two-hybrid system / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
シロイヌナズナのLINE、ATLNは、植物のLINEとして初めて見いだされたLINEである。ATLNは動物のLINEと同様、転移に必須の2つのorf(orf1とorf2)をもつ。 本研究の目的は、ATLNの発現、遺伝子産物の同定と機能解析である。具体的には(1)転移の第一段階である転写過程の解析、特に、内部プロモーターと転写産物の同定、および(2)各orfにコードされる機能未知のタンパク質の機能を、特に核移行活性と蛋白・蛋白相互作用に着目して解析した。 具体的には、ATLNのプロモーター部位を同定するために、5'-UTR領域をルシフェラーゼ(luc)遺伝子の上流に連結したプラスミドを構築しプロトプラスト化したシロイヌナズナ培養細胞に導入、ルシフェラーゼ活性を測定することによって転写活性を解析した。プロモーター領域に欠失や置換変異を導入して解析した結果、2カ所に内部プロモーターが存在することを証明した。また、メチル化抑制剤、5-azacytidine処理をしたシロイヌナズナ培養細胞から分離したATLNの転写産物を5'-RACE法で解析したところ、それぞれ上記二つの内部プロモーターから、転写が開始されていた。 ATLNのorf1のN末側領域にはロイシンジッパー様配列((ILII)が、中央部にはZinc finger配列(CCHC)が存在する。ATLNのmRNAを核へ移送するためには、ORF1タンパク質がATLN mRNAと複合体を形成すると予想される。これらのタンパク質について、酵母のtwo-hybrid systemを用いて、タンパク質間の相互作用の有無を解析した。種々の塩基置換や欠失変異をATLNのorf1に導入して必要なドメインを同定した結果、ロイシンジッパー様配列とZinc finger配列が相互作用に関与していることを証明できた。また、ORF1の核局在シグナルを欠失したGFP融合タンパク質を産生するクローンを作成し、核局在シグナルをもつがGFPタンパク質を融合していないクローンと共存させて、タバコ培養細胞BY2を用いて核移行活性を見た。この結果もCCHC、あるいはILIIドメインが、ATLNの各ORF間の相互作用に必要であることを示した。
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Research Products
(5 results)