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2005 Fiscal Year Annual Research Report

マッコウクジラの潜水生態に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15570012
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

天野 雅男  東京大学, 海洋研究所, 助手 (50270905)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮崎 信之  東京大学, 海洋研究所, 教授 (40101464)
吉岡 基  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30262992)
中原 史生  常磐大学, コミュニティ振興学部, 講師 (10326811)
Keywordsマッコウクジラ / 潜水行動 / データロガー / ハクジラ類
Research Abstract

昨年度までの研究で使用してきた深度・速度・温度測定データロガー(速度ロガー)に加え、マッコウクジラの深海での採餌行動をより詳細に調査するために、これらのパラメータの他に二軸加速度が測定可能なデータロガー(加速度ロガー)をクジラに装着することを試みた。このために新たな吸盤吸着型タグを設計作製した。2005年6月に紀伊半島熊野灘沖、9月に小笠原父島沖で、タグのマッコウクジラへの装着を行った。熊野灘では3頭に速度ロガーの装着を、小笠原父島沖では、3頭に速度ロガー、3頭に加速度ロガーの装着を成功させた。いずれの個体においても潜水の底部で速度データが急激に上昇するバーストが見られ、これらは採餌のイベントを表していると考えられた。一潜水あたりのバーストの回数は、熊野灘(平均10回)の方が小笠原海域(平均1回)よりも多く、持続時間が短い傾向があった。さらに小笠原での加速度データでは、バーストとともに背腹方向の加速度の急激な変化が見られ、採餌時に体を大きく動かしていることが判明した。採餌イベントを示すと考えられる加速度の急激な変化は、一潜水あたり5、6回見られ、速度のバーストを伴わないこともあった。このことから小笠原海域では、マッコウクジラはバーストを行わずに捕獲できる餌生物も捕食していると考えられる。一方熊野灘では、加速度データはまだ得られていないが、バーストの回数が小笠原よりもずっと多いことから、基本的にバーストしなければ捕らえられない餌生物が多くを占めているものと考えられる。昨年度までに明らかとなった、熊野灘と小笠原沖での潜水深度の日周性の顕著な差異とあわせ、マッコウクジラは、両海域で異なる餌生物に対して、異なる採餌行動を採っていることが明らかとなった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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