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2004 Fiscal Year Annual Research Report

モンシロチョウ属の食性の進化に及ぼす寄生蜂の影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15570023
Research InstitutionKyoto College of Medical Technology

Principal Investigator

佐藤 芳文  京都医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 教授 (80215871)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大崎 直太  京都大学, 農学研究科, 助教授 (70127059)
Keywords帰化植物 / キレハイヌガラシ / モンシロチョウ / エゾスジグロシロチョウ / アオムシコマユバチ / 寄主転換 / 土着種 / オオモンシロチョウ
Research Abstract

北海道では、エゾスジグロシロチョウ(エゾ)はキレハイヌガラシを利用している。しかし、これは帰化植物であり、これが日本に侵入する以前の食草については不明であった。朝日岳、十勝岳、朝里岳などいくつかの山や谷を調査し、キレハイヌガラシの侵入していない地域を調べたところ、エゾはコンロンソウを利用していた。キレハイヌガラシが群落を形成している地域では、エゾはキレハイヌガラシのみを利用し、コンロンソウはスジグロシロチョウ(スジグロ)に利用されていた。したがって、キレハイヌガラシが侵入する以前には、エゾはコンロンソウを利用し、その後、寄主植物を転換したと考えられる。
キレハイヌガラシは天敵真空空間を形成しており、栄養的にも優れている。しかし、深山幽谷のエゾは、コンロンソウを利用しているため、アオムシコマユバチの寄生率が高かった。
また、オオモンシロチョウに関しては、さらに分布を拡大しており、栽培種だけではなく、コンロンソウやキレハイヌガラシにも定着しているようであった。一方、従来非常に良く見られたモンシロチョウがほとんど見られなくなっていた。
一方、道南地方ではイヌガラシの生育状況とそれを利用しているといわれるスジグロの幼虫の採集を試みた。何人かの研究者の報告から8月上旬に幼虫を採集できる可能性が高いということであったが、食草はきわめて少なく、スジグロ幼虫は発見できなかった。しかし、キレハイヌガラシを何地点かで発見し、エゾ幼虫とモンシロチョウ幼虫を採集することができた。
道南地方に限っては、モンシロチョウが激減しているようにはみえなかった。モンシロチョウはアオムシコマユバチの寄生を受け、エゾの寄生される割合が低くなっているという従来の知見を支持する結果となった。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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