2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15570032
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
和田 清俊 (竹能 清俊) 新潟大学, 理学部, 教授 (80182971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 俊介 新潟大学, 理学部, 助教授 (00201947)
加藤 朗 新潟大学, 理学部, 助教授 (70303112)
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Keywords | DNA脱メチル化 / 5-アザシチジン / シソ / バーナリゼーション / 光周的花成 / 花成誘導物質 / rDNAスペーサ領域 / 花成遺伝子 |
Research Abstract |
最近、DNA脱メチル化による遺伝子発現制御の研究が盛んになり、低温による花成誘導であるバーナリゼーションにもDNA脱メチル化が関与することが明らかになりつつある。本研究は、バーナリゼーションにおける低温処理効果の記憶と、短日植物であるシソにおける花成状態の長期間維持の類似性から、シソの光周的花成にもDNA脱メチル化が関与すると予測し、以下のことを明らかにした。 1.DNA脱メチル化剤である5-アザシチジンを250μMの濃度でシソの種子または茎頂に処理すると、シソは長日条件下でも花成を誘導された。 2.シソ茎葉からゲノムDNAを抽出し、メチル化感受性の制限酵素Hpa IIで切断して、シソからクローニングした25S rDNA-18S rDNAスペーサ領域をプローブとしたサザンハイブリダイゼーションを行い、5-アザシチジン処理でDNAの断片化が進むことから、実際にDNA脱メチル化が起こっていることを証明した。 3.5-アザシチジン処理による花成は短日処理による花成より遅れること、茎頂に5-アザシチジンを処理した場合、直接薬剤処理を受けていない下位の節でも花が形成されることから、DNA脱メチル化は輸送可能な花成誘導物質の生産に関与することを明らかにした。 4.ムシトリナデシコが、シソと同様に、花成状態が長期間持続し、5-アザシチジン処理で花成を誘導されることを見いだし、DNA脱メチル化による花成制御の普遍性を示唆した。
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