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2003 Fiscal Year Annual Research Report

炭酸カルシウム結晶から貝殻が種特異的に構築されるメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 15570055
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

宮本 裕史  近畿大学, 生物理工学部, 講師 (20271413)

Keywords牡蛎 / 貝殻 / 外套膜 / vWFAドメイン
Research Abstract

軟体動物の外骨格である貝殻は炭酸カルシウムからなる典型的なバイオミネラルであり、種間でのその違いは一目瞭然である。つまり、貝殻の構造的・形態的違いは、遺伝的に規定されているということである。では、この貝殻の構造的・遺伝的違いは何に由来するのかと言えば、一般的に貝殻中に含まれる微量のタンパク質に由来するということで、一応の同意が得られている。もちろん、ただタンパク質が存在すればよいというわけではなく、個々のタンパク質の相互作用、タンパク質と外液との相互作用、タンパク質の既存の貝殻部分との相互作用など、様々な過程を経て、最終的に貝殻が構築されると推察される。しかし、とりあえず、貝殻中に存在するタンパク質因子を全て同定することには、今後の研究を進める上で意味があると考えられる。そこで、本研究では、牡蛎を材料として、外套膜で特異的に発現する遺伝子を網羅的に解析することを目的として、研究を進めた。外套膜を選んだのは、外套膜から分泌されるタンパク質が貝殻中に移行することが分かっているためである。その結果、サブトラクション法により、347個のcDNAを単離し、その部分塩基配列を決定したところ、いくつかの興味深い新規の遺伝子を同定することに成功した。その中で、本年度は、No.164に着目し、RACE法により、末端のcDNAを単離し、全長の塩基配列を決定した。No.164 cDNAは、596アミノ酸からなり、構造全体としては、既知の遺伝子との類似性は見られなかったが、血液凝固に関与する因子von Willebrand factor中に存在するvWFAドメインと高い相同性を有するドメインが3個存在していた。vWFAドメインを3個持つタンパク質は報告されておらず、No.164は、vWFAドメインファミリータンパク質としては、新しいタイプに属すると考えられる。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Miyamoto, H.: "Similarities in the structure of nacrein, the shell-matrix protein, in a bivalve and a gastropod."J.Moll.Stud.. 69. 87-89 (2003)

  • [Publications] Matsushiro, A.: "Presence of protein complex is prerequisite for aragonite crystallization in the nacreous layer."Mar.Biotech.. 5. 37-44 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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