2003 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母クラスVミオシン結合タンパク質によるミオシン機能制御機構の解析
Project/Area Number |
15570111
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 泰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50229407)
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Keywords | クラスVミオシン / ミトコンドリア |
Research Abstract |
クラスVミオシンは、種々のプロテインを介して輸送するカルゴをC末側ドメインに結合させアクチン骨格に沿ったカルゴの輸送を行なう。出芽酵母のクラスVミオシンであるMyo2は、生育に必須なオルガネラである分泌小胞とミトコンドリアの極性配置に機能しており、それらのアクチン骨格系に沿った移動を司ることで細胞の生育を支えている。これらオルガネラのMyo2による輸送機構の詳細は、不明であり、また、2つの異なるオルガネラカルゴをどのように選択し輸送しているかの制御機構もわかっていない。これらの機構を分子レベルで明らかにする目的で、まず、ミトコンドリアのMyo2による極性配置機構に関与する因子の同定を行った。myo2欠損から生じるミトコンドリア分配異常を過剰発現で抑圧する因子として、中央部にCoiled-coilドメインをもつタンパク質であるMmr1を同定した。Mmr1は、芽へ輸送されたミトコンドリアに特異的に局在した。また、Mmr1は、Myo2のC末側カルゴ結合ドメインとタンパク質複合体を形成した。ドメイン解析の結果、ミトコンドリア局在にはMmr1N末側ドメインが必要で、C末側ドメインにてMyo2pと複合体形成を行うことがわかった。 そして、Myo2との複合体形成を介してMyo2によるミトコンドリア分配を促進する。Myo2がミトコンドリア分配を行うには、Myo2とミトコンドリアをリンクさせるミトコンドリア上に存在するMyo2受容体の存在が予想された。Mmr1は、この未同定であったMyo2受容体の重要な構成因子であると考えられる。
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Research Products
(1 results)