2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15570143
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Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
米崎 哲朗 大阪大学, 理学研究科, 教授 (90115965)
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Keywords | RNase LS / RNase E / RNase G / rn1A / rn1B / crp / tpiA / sucB |
Research Abstract |
RNase LSの構成成分 RNase LSの活性に必須なrn1A遺伝子の下流に存在するyfj0の破壊株を作成した。その結果、yfj0もRNase活性に必須であることが明らかとなった(yfj0をrn1Bと命名)。Hisタグ化Rn1Bを発現させた細胞の抽出液を用いたNiビーズpull-down実験から、Rn1AとRn1Bは複合体形成していることが強く示唆された。過剰発現させたHis-Rn1Aを含む1000-kDa複合体に含まれる成分のうち、TpiAとSucBの変異体についてはRNase LSの活性が低下した。したがって、これらのタンパクもRNase LSの重要な構成成分であることが明らかとなった。一方、Crpの変異体についてはRNase LSの活性は正常であったが、興味深いことにrn1A変異体ではCrpによって誘導されるはずの糖利用能力が低下していた。この結果は、RNase LS活性と糖利用能とが密接に関連することを示している。 RNase E、G、LSの活性調節 T4ファージが感染した直後にRNase EとGは活性化され、それまで標的としていなかった大腸菌mRNAを急速に分解するようになる。この活性化に必要なT4のtk2領域内に存在する遺伝子を同定するために、tk2領域の20遺伝子をブロックに分けて4種類の欠失変異体を作成した。その結果、RNase Eの活性化には1つのブロック内に存在する遺伝子が、またRNase Gの活性化には隣接する2つのブロックそれぞれに存在する遺伝子が必要であることがわかった。T4ファージの感染後期において、後期遺伝子はRNase LSの標的となるが、中期遺伝子は標的となりにくいことが示されている。代表的な中期と後期遺伝子の5'UTR、orf、3'UTRを互いに入れ替えたキメラmRNAを発現させて解析したところ、RNase LSの標的を決定する領域は3'UTRであることが判明した。
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