2004 Fiscal Year Annual Research Report
シャペロン様AAA-ATPase(VCP,NVL)による細胞機能制御
Project/Area Number |
15570166
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
長浜 正巳 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (60281169)
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Keywords | 分子シャペロン / 小胞体関連分解 / アダプター / リボソーム / 核小体 |
Research Abstract |
VCPは、小胞体における異常タンパク質の分解やオルガネラ形成などにおいて重要な役割を果たすAAA ATPaseである。VCP結合タンパク質として同定されたSVIPは、過剰発現により、ポリグルタミン病などの神経変性疾患においても見られる小胞体の空胞化を誘導する。本研究では、SVIPによる空胞形成機構を解明し、SVIPの細胞内における役割を明らかにするために、SVIP-VCP複合体に含まれる他のサブユニットの同定を試みた。また核内に存在するVCP類似タンパク質であるNVLが、VCPと異なる細胞内局在を示す機構を解析した。 1.VCP-SVIP複合体に含まれる他の因子の同定 VCP-SVIP複合体が小胞体の機能において果たす役割をさらに明らかにするために、SVIPの全領域をベイトとして、酵母two-hybrid法によるスクリーニングを行った。その結果、VCPの他に複数のタンパク質が、SVIP結合タンパク質の候補として得られた。 2.NVLの核および核小体局在機構の解析 NVLには2種類のアイソフォームが存在する。これらは異なる核内分布を示し、NVL1は核質に、NVL2は核小体に各々局在する。NVLの核および核小体への局在化機構を解明することは、その細胞内における役割や制御機構を解明するにあたり重要である。本研究では、種々の欠失変異体や部位特異変異体を用いて、NVL1およびNVL2が核および核小体に局在するために必要なアミノ酸配列を同定した。さらに、リボソームタンパク質であるL5が、NVL2の核小体局在シグナルを認識し、これを核小体へと導くことを示した。
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Research Products
(1 results)