2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15570167
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
池原 征夫 福岡大学, 医学部, 教授 (70037612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 俊幸 福岡大学, 医学部, 講師 (80190099)
相田 美和 福岡大学, 医学部, 助手 (20258528)
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Keywords | ゴルジ体 / ゴルジ体構造形成因子 / ゴルジ体管状構造形成 / ゴルジ体局在タンパク質 / p115 / p115ノックダウン / COG複合体 / GCP170 |
Research Abstract |
1.p115のCOG複合体との相互作用とゴルジ体形態維持への関与: p115は小胞輸送に関与する因子であるが、今回我々はp115がCOG(conserved oligomeric Golgi)複合体と相互作用することによってゴルジ体の形成に関与することを明らかにした。先ず、酵母のtwo-hybrid法を用いてヒト細胞から、Uso1pと相同性の高いp115の領域(HR2 domain)と特異的に結合するCog-2を分離・同定した。COG複合体は8種類のサブユニット(Cog-1〜Cog-8)から構成されるが、p115はHR2 domainを介してCog-2に結合しCOG複合体と相互作用することがわかった。siRNA導入によってp115をノックダウンすると、ゴルジ体の重槽構造は断片化し解体された。この細胞にwild-typeのp115を発現すると、ゴルジ体は正常な構造を回復するが、HR2 domainを欠如するp115を発現させるとゴルジ体は不定形な構造しか形成できず、小胞を介する細胞表面へのタンパク質輸送も著しく障害された。これらの結果は、p115はCOG複合体と相互作用してゴルジ体の構造形成とその機能に密接に関与することを示唆する。 2.ゴルジ体の形態維持におけるGCP170の役割: 細胞膜を半透過性にした培養細胞(semi-intact cells)をサイトゾールとともにインキュベートするとゴルジ体の管状化(tubulation)と層板構造の解体が起こる。ゴルジ体の管状化を起こした細胞では、GCP170がゴルジ膜から遊離していることがわかった。GCP170を含まないサイトゾールを調製し、上記条件下で細胞をインキュベートするとゴルジ体の管状化が再現され、GCP170添加でゴルジ体の構造が回復することがわかった。これらの結果は、semi-intact cellでは先ずGCP170のゴルジ膜への接着因子(GCP16など)が何らの機序で欠如あるいは失活し、GCP170がゴルジ膜から解離することがゴルジ体の形態変化に関係していることを示唆する。
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Research Products
(2 results)